【スーパーGT】今季初優勝の新型Z、性能目標は“ほぼ達成”。日産は開幕3戦の戦いぶりに大きな手応え
今季からスーパーGTに新型Zを投入してきた日産陣営は、岡山、富士、鈴鹿での3レースを終えて、マシンのハード面での性能はほぼ目標値に達していると述べた。
写真:: Masahide Kamio
今シーズン、長らく使用してきたGT-Rから新型Zをベースとした車両にスイッチしたスーパーGTの日産陣営。Zでの初勝利は、デビュー3戦目となった5月の鈴鹿戦で達成された。
Zは開幕当初から印象的なパフォーマンスを見せていた。開幕戦岡山では9番手スタートの23号車MOTUL AUTECH Zが6ポジションアップの3位、14番手スタートの3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zが9ポジションアップの5位に入るなど、レースでのミシュランタイヤの性能も相まって上位に食い込んだ。第2戦富士では3号車の大クラッシュというショッキングなシーンがあったが、3号車はそれまで優勝争いを展開しており、Zが富士で見せたストレートスピードの速さにはライバルも警戒感を強めていた。
そんな中で迎えた第3戦鈴鹿。文字通り主役となったのは3号車だった。予選ではQ1で千代勝正がトップタイムをマーク。Q2を担当した高星明誠も、マイナートラブルによりほとんど練習走行を走れていない状況ながら3番手タイムをマークした。そして決勝では千代がオープニングラップで気迫の2台抜きを披露してトップに立つと、それを受け継いだ高星も安定した走りを見せて見事トップでチェッカーを受けた。
日産系チームの総監督を務める松村基宏も、この3号車の活躍には感銘を受けた様子。motorsport.comに対して次のように語った。
「今日は完璧でした」
「特に今回のような暑いコンディションでは、(Q1の千代のように)コースレコードを更新するのは難しいと思っていました。高星選手も、練習走行での走行時間が限られてしまい、ニュータイヤを試せていなかったにもかかわらず、Q2で1分44秒4を記録してくれました。ましてや(シャシー交換した)このマシンはシェイクダウンをしたばかりだったのにです。チームが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて嬉しく思います」
また松村総監督は、ここまでZと先代のGT-Rのパフォーマンスを比べるような発言を控えてきたものの、岡山、富士、鈴鹿という異なる特性のサーキットでの開幕3戦を終えて、Zのパフォーマンスに確かな手応えを感じているようだ。
「岡山、富士(のデータ)だけでなく、鈴鹿(のデータ)もKPI(=目標達成における重要な評価指数)という点で必要でした。空力バランスという点でも、求められるものはそれぞれかなり違いますからね」
「我々は鈴鹿戦を終えるまで、(先代のGT-Rと比較しての)パフォーマンスの進化について明確に言及することはありませんでした。今回のリザルトは、ひとえに3号車の皆さんがセットアップ、タイヤ、空力も含めて完璧な仕事をしてくれたからこその結果ですが、ハードウェアのパフォーマンスという点では、ほぼ目標値に達していると言えます」
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