61号車スバル、第3戦は12位ノーポイント。中団での戦い強いられ「BRZのメリットが消された」
スーパーGT第3戦でGT300クラスの12位に終わった61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。集団の中での戦いを強いられるとBRZの強みを活かせない……そんな点が浮き彫りになったレースだと、彼らは振り返った。
昨年のスーパーGT・GT300クラス王者である61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。彼らは第3戦鈴鹿で12位フィニッシュとなり、ノーポイントに終わった。入賞を逃したのは昨年の第4戦もてぎ以来だ。
開幕から2戦連続でポールポジションを獲得しながらも、開幕戦は9位、第2戦は3位に終わった61号車は、今季初勝利を目指して鈴鹿に乗り込んだ。彼らは練習走行でも2番手タイムを記録するなど好調な滑り出しを見せ、予選でも井口卓人がQ1のB組をトップ通過。その流れを引き継ぐようにQ2でも山内英輝が好走を見せていたが、ターボトラブルにより失速してアタックを中断せざるを得なかった。
結局15番グリッドからレースをスタートさせた61号車は、なかなかポジションを上げられない時間が続いた。元々コーナリングマシンという特徴を持つBRZだが、性能調整によってターボの加給圧が下げられている影響もあり、「加速・最高速ではなくコーナーでタイムを稼ぐ」という傾向がより顕著になっている。そのため1周のタイムでは速さを見せられても、集団の中でのバトルとなると、直線性能が足りないことから数少ないオーバーテイクポイントであるストレートエンド等での追い抜きが難しく、そこから抜け出すことが難しいのだ。
結局61号車はポジションを3つ上げたものの、ポイントには届かず12位。レース後にスバルの小澤正弘総監督はプレスリリースの中で、BRZが勝つためには予選で前に出る必要があると改めて述べた。
「BRZ GT300の良さであるコーナリングスピードはあるのですが、集団に入るとダウンフォースが無くなってしまいます。そのロスを補うだけの速さはないので、追いつけるけど抜けないという展開でした」
「ですから我々の競い方というのは、予選で前にいて集団に飲み込まれないレースができれば、速さを見せることができるということだと思います。次戦の富士までには2ヵ月ほどあるので、もうワンランクレベルを引き上げられるように調整したいと思います」
また後半スティントを担当した山内も、集団の中に入ってしまってはBRZのメリットが消されてしまうとコメントした。
「今季のマシンは空力が良くなって、その性能で戦っている印象なので集団に入るとそのメリットが消されてしまい、苦しい展開でした」
「またBoPでパワーを落とされているのも効いていて、S字とかでノーズを入れることができればクロスラインで抜けたりできるのですが、そこまでに持っていけないのも厳しかったです」
「僕は新開発のタイヤで走ったのですが、リヤの接地感が薄くてマシンとのマッチングはいまひとつの印象でした。それでも、耐摩耗性は従来より良くなっていると思います」
8月上旬に開催される第4戦の舞台は富士スピードウェイ。61号車にとっては、予選をノーミス・ノートラブルで終えることが鍵になってくるかもしれない。
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