第3戦優勝の3号車も参考に、ポールを掴んだ23号車Z「ガラッとクルマを変えた」と松田次生【スーパーGT第5戦鈴鹿：PP記者会見】

　スーパーGT第5戦鈴鹿の予選では、GT500クラスは23号車MOTUL AUTECH Z（松田次生／ロニー・クインタレッリ）が、GT300クラスは10号車TANAX GAINER GT-R（富田竜一郎／大草りき／塩津佑介）がポールポジションを獲得した。記者会見に登場した彼らは、次のように語った。

■23号車MOTUL AUTECH Z

松田次生

「Q1を通ったのが今年初でした。今年のスーパーGTのQ1は本当に接戦で、正直Q2の方が楽なんじゃないかと思うくらいです（笑）。ただ今回はクルマのセットアップをかなり見直したことで走り出しから調子が良く、Q1も通過できてロニー選手がポールポジションを獲得することができました。ここから後半戦に向けて良い流れを作りたいので、明日はしっかり優勝できるようにしたいです」

「僕たちはGT-Rで長く走っていたので、GT-Rの良い部分をZでも追求していました。3号車は違ったやり方をしていましたが、3号車が勝ったことで『こっち方向なんじゃないか』と思い、ガラッとクルマを変えて臨みました」

「本当は300kmレースが良いんですけどね（笑）。長いレースは何があるか分かりませんが、とにかく楽しみたいですね。最後トップチェッカーを受けられるように力を合わせて頑張ります」

ロニー・クインタレッリ

「2020年からずっと、予選では次生選手が苦しい中でQ1を戦ってくれていて、僕もQ2に行けた時はポールを目指していました。今回やっと3年ぶりのポールを獲得できて嬉しいです。クルマに関しては3号車のデータも活かしてセットアップを微調整した結果、悪くないフィーリングでした。やっと光が見えてきた感じがしますし、週末のスタートとしては素晴らしかったと思います」

「GT-Rの初ポールも獲れたし、Zの初ポールも獲れたので、次生選手に感謝です。富士で何年かぶりにQ1を走りましたけど……1回だけで十分（笑）」

「せっかくのポールポジションを活かしたいので、みんなで力を合わせて頑張ります」

■10号車TANAX GAINER GT-R

富田竜一郎

「前回の鈴鹿戦では幻のポールになってしまいましたが（※トップタイムを記録するも車両規定違反で抹消）、それを取り返すことができて嬉しく思いますし、大草くんがよく頑張ってくれたと思います。午前中は少し苦戦していて、Q1でも『今のままだとQ2に行ってもどうにもならない』という厳しいフィーリングでしたが、エンジニアと相談して変更を加えたことでこの結果を得られたので、良い予選になったと思います」

「（ーー大草との協力体制について）自分としては大きなアドバイスをしているという感覚ではありませんが、分からないだろうという部分は細かく説明したりしています。こと予選に関しては、大草くんが乗りやすいであろうクルマをイメージして作っていくと自分も乗りやすくなるのですが、本人が一番力を出せる環境を作るということを意識しています」

「今回大草くんがポールを獲ってくれたので、それを無にしないような良いレースができるよう頑張ります」

大草りき

「前回の鈴鹿で記者会見に参加させてもらったのに、ご飯屋さんに着いた時にはビリになっているという悔しい思いをしたので、それを払拭できて嬉しいです。今週は少し調子が悪く悩んでいましたが、あそこまで行けるとは思っていなかったので、チームとタイヤメーカーのダンロップさんに感謝しています」

「（ーー富田との協力体制について）僕たちはここまで、Q1とQ2の担当を毎回交互にやっています。プレッシャーのかかるQ1もやらせていただいているというのは、メンタル的にも成長するチャンスですし、富田さんの手のひらで転がされているなと感じます（笑）。このまま期待に応えられるように成長していきたいです」

PPを獲得し抱き合う10号車のふたり

Photo by: Masahide Kamio

「前回の鈴鹿戦から悔しいレースが続いているので、今回の450kmレースは新たに気持ちを切り替えて、この位置を無駄にせず優勝できるように頑張ります」

塩津佑介

「大草選手と富田選手のおかげで決勝を一番前からスタートできることはすごく楽しみだし、チームとタイヤメーカーのダンロップさんのおかげでこの位置に立てたので、明日も頑張ります」

「僕はリザーブドライバーという立場なので、チャンスが来た時にチームの役に立てるように。ルーキーですが、自分の力を出せるように頑張ります」