ホンダ勢2台のアンダーカットを許し、勝利を逃した24号車リアライズ。要因となった陣営の“誤算”|スーパーGT第7戦
スーパーGT第7戦オートポリスで3位に終わった24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z。レースペースが良かっただけに、ピットインのタイミングが遅れたことを悔やんでいるようだ。
写真:: Masahide Kamio
オートポリスで行なわれた2022年のスーパーGT第7戦。ポールポジションからスタートした24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zは3位に終わった。
2016年の第3戦もてぎ以来、GT500での優勝から遠ざかっているKONDO RACING。このレースはヨコハマタイヤにとっても最後のGT500優勝となっているが、今回のレースは両者にとっての久々の優勝に向けて、順調に展開されていた。
佐々木大樹がドライブする24号車は、20周を走った時点で2番手を走る100号車STANLEY NSX-GTに対して約4秒、3番手を走る17号車Astemo NSX-GTらに対して9秒のリードを築いていた。そして22周目終了時、いわゆる“ミニマム”(最低周回数)で100号車がピットインしてドライバー交代を行なうと、翌周には17号車もピットイン。しかし24号車はその後数周に渡ってステイアウトを続けた。
17号車から遅れること4周、24号車は27周終了時にピットインしたが、コースに復帰する際に17号車、100号車の両方に先行を許してしまった。いわゆる“アンダーカット”された格好だ。
「そこはうちが失敗したところです」と語るのは、24号車を担当する村田卓児エンジニア。本来は100号車と17号車に反応する形ですぐにピットインするべきだったものの、その作戦を採らなかった理由がいくつかあるという。そしてそれらは、結果的に“誤算”になってしまったという訳だ。
「(100号車、17号車と)一緒に動けば良かったのですが、正直タイヤを信用しきれていない部分がありました。今回はピックアップが問題になってくることを想定していたので、あの早いタイミングで動いたら、後半どうなってしまうか分からない、と思っていました」
「そして300(GT300クラス車両)との絡みを見ても、(合流時のトラフィックは)もう少しでクリアになりそうでした。100号車と同じタイミングで入った場合、300に引っかかってしまうと思っていましたが、実際は300もけっこうバラけて17号車も100号車もクリアなところで走れていたのも想定外でした」
「あとは、ピットインした500クラスのクルマが自分たちの前に入ってしまいました。そこでのペースのロスも大きかったです」
「そしてそのロスを見て、腹を括ってピットに入れようと思ったのですが、無線通信がうまくいかず(佐々木をピットに呼び入れたものの)入ってこなかったです」
いくつかの誤算が重なり、17号車、100号車に次ぐ3番手に後退した24号車。レース終盤は100号車がペースダウンしたため接近したが、オーバーテイクには至らず、前を走る17号車の独走を許す展開になってしまった。
「失敗したな、という感じです。チャンスでしたが、それを活かせませんでした」と村田エンジニアは言う。
今季のスーパーGTは、最終戦もてぎを残すのみ。24号車は昨年のもてぎ戦で予選フロントロウを獲得しているが、決勝ではウォームアップやピックアップの問題により7位に終わった。そのリベンジに向け村田エンジニアは「(昨年と)同じ傾向のタイヤは選べないので。よく吟味してタイヤを選びたいです」と締め括った。
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