GT300連覇が懸かるスバル、人事を尽くして天命を待つ。加速力で勝るGT-Rにも十分対抗可能?|スーパーGT最終戦もてぎ
スーパーGT・GT300クラスの2連覇が懸かる61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。小澤正弘総監督は、BRZは最終戦もてぎでもライバルのGT-Rに対抗し得ると考えているが、予選以上にロングランが鍵になるだろうと語った。
ついに最終戦を迎えた2022年スーパーGT。GT300クラスのタイトル争いは6台10名のドライバーに絞られており、その内ランキングトップの藤波清斗、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R/52点)、同2番手の井口卓人、山内英輝組(61号車SUBARU BRZ R&D SPORT/49.5点)、同3番手の大草りき(10号車TANAX GAINER GT-R/46点)が自力タイトルの可能性を残している。
中でも61号車のふたりにとっては、昨年に続いてのシリーズ連覇が懸かっている。群雄割拠のGT300において、チームタイトルの連覇などは過去に例があるが、同一エントラントかつ同じラインアップでドライバーズタイトルを連覇した例は未だかつてない。
そんな快挙にあと一歩と迫っているスバルだが、タイトルを争うGT-R勢は加速力に秀でており、最終戦の舞台であるもてぎのようなストップ&ゴーのサーキットを得意としているはずだ。ただ61号車の小澤正弘総監督は、BRZがもてぎでGT-R勢に対抗することができるようになっていると自信をのぞかせた。
「ここ2年はBRZがもてぎと比較的相性が良く、あの速度域で曲がるコーナーが得意になっています」
「加速の部分では負けてしまいますが、コーナー脱出が速いので、単独で走る分には良い勝負ができると思います。サスペンションのジオメトリ調整などでコーナリングのボトムスピードを上げられていて、その上旋回してコーナー出口を向くのも早いので、アクセルを早く開けられています」
実際、61号車は昨年の同時期に行なわれたもてぎ戦で、75kgのサクセスウエイトを積みながら予選2番手を獲得している。ただ決勝では6位に終わり、56号車GT-R(3位)の先行を許しているだけに、ロングランという点では気が抜けない様子だ。
「昨年のもてぎは(GT300クラスで)一番ウエイトを積んだ状態で予選2位に入れていますし、今回はそのウエイトを降ろせることを考えると、予選では良いところに行くと思っています」
「あとはロングランですね。GT-Rはトラクションコントロールもうまく使えていてロングランは非常に良いクルマなので、そこでどうなるかですね」
現在のスーパーGTでは予選日午前から走行セッションが始まるフォーマットとなっているため、練習走行でセットアップを“外した”場合、修正は容易ではない。しかし彼らはその対応にもある程度自信を持っているという。今回のレースウィークに向けても万全な準備をしてきたといい、まさに「人事を尽くして天命を待つ」といったところだ。
「明日の走り出しでタイムが出るか、『グリップが低い』と言われるかがターニングポイントです。そこでうまく決まれば何も起こらずトントン拍子でいくでしょうけど、そこから急遽いじることになると……(笑)。だから皆不安な部分もあります」
「ただ、最近はそこに瞬時に対応するというのもうまくできています」
「もちろんV2を狙いたいと思っていますが、レースで勝つのはなかなか難しいので、欲を出し過ぎずにいきたいです。(第7戦から)インターバルが1ヵ月あったので、もてぎに向けての検証がしっかりできていて、皆自分にできることはやってきたので『これでダメならしょうがない』と開き直れるくらい準備はできています。この状態で自分たちのポテンシャルがどのくらいか、見るのが楽しみですね」
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。