「あそこまでフロアが当たるとは」61号車スバル、予選クラッシュで連覇に暗雲。ピットスタートの危機も“1/2抽選”で命拾い
スーパーGT第8戦の予選Q2でクラッシュを喫した61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。山内英輝にとっても、自信を持って攻めていただけに、アクシデントが起きたのは想定外だったようだ。
モビリティリゾートもてぎで行なわれているスーパーGT第8戦。“GRAND FINAL”と銘打たれた文字通りのタイトル決定戦だが、GT300クラスのタイトル候補であるランキング2番手の井口卓人、山内英輝組(61号車SUBARU BRZ R&D SPORT/49.5点)はまさかのアクシデントに見舞われた。
公式練習では3番手、予選Q1でも3番手タイムを記録し、順調にレースウィークを進めていた61号車。Q2担当はいつも通り山内で、今季5度目のポールポジションを獲得すべくコースに出ていった。
各セクターでは好タイムをマークしながら、最終ビクトリーコーナーを立ち上がってきた山内。そのタイムに注目が集まっていたが、立ち上がりで縁石に乗った山内はコントロールを乱し、イン側のウォールに接触。タイムを記録できないままQ2を終えることとなり、決勝は16番手からのスタートとなった。
山内が語ったところによると、彼はシケイン状になっているビクトリーコーナーでも通常通りクリッピングポイントにつけることができていたという。そして立ち上がりではアウト側の縁石をギリギリいっぱい使おうと、青白のセブラゾーンからタイヤがはみ出すかはみ出さないかギリギリのところで走っていた。山内としては「(ゼブラゾーンの外にある)緑のところまで落ちていない」という感覚があったものの、フロアが路面と衝突してしまい、コントロールを失ったという訳だ。
「正直、あそこまで下(フロア)が当たるとは思っていませんでした。練習走行でもそういう傾向がなかったので、予選でいきなり下が当たってしまったという感じです」と山内は言う。
自力でのチャンピオン獲得の可能性もある61号車だが、予選16番手に終わったことで一転して劣勢に立たされてしまった。クラッシュしたマシンから降りた山内はショックを隠せないといった様子でひどく落胆しており、その心情は察するに余り有るものがあるが、予選後にインタビューに答える際は時折笑顔も見せながら気丈に振る舞っていた。
Hideki Yamauchi, #61 SUBARU BRZ R&D SPORT
Photo by: Masahide Kamio
「今やるべきことは、切り替えて集中することです。今メカニックが一生懸命直してくれているので、変に気を緩めず、今まで通り攻めていければと思います。頑張らないと、という感じですね」
ただ61号車にとっては、予選16番手とはいえ命拾いした部分もある。
スーパーGTでは予選Q1、Q2のいずれかで使用したタイヤを決勝のスタートタイヤとしなければならず、どちらのタイヤを使用するかは予選後のポールポジション記者会見で行なわれる抽選で決定される。今回、100号車STANLEY NSX-GTの牧野任祐が引いたのは『A』。これはQ1で使用したタイヤであった。
もし牧野が『B』を引いていれば、Q2で使用したタイヤがスタートタイヤになる。Q2でスピン、クラッシュした61号車はQ2で使ったタイヤがとてもレース使える状態ではないため、タイヤ交換をした上でピットスタートを余儀なくされただろう。
「僕らにとっては助かる状況ですね。助けられました」と語る山内。そういう意味では、彼らも完全に天に見放されたという訳でもないかもしれない。
グリッド8列目からスタートすることになる61号車。タイトル争いのライバルである56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ランキング首位/52点)と10号車TANAX GAINER GT-R(ランキング3番手/46点)は、共に4列目に陣取る。
GT-Rは加速に秀でており、タイヤの性能が落ちたレース終盤でもバトルに強いと評される。山内はそんなGT-R勢との戦いは厳しいものになると予想しつつも、追い上げていくしかないと語った。
「そこの駆け引き(バトル)は現状ではちょっと差があり、難しい部分はあると思います。でも追い上げていくしかないですし、今はそれしか言えないですね」
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