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DTMに挑戦するスーパーGT勢。対峙の”鍵”はやはりハンコックタイヤへの理解

DTMのホッケンハイム戦にゲスト参戦しているスーパーGT勢。ジェンソン・バトンとニック・キャシディは、初めて使うハンコックタイヤを理解することが重要だと語った。

Group picture SUPER GT meets DTM

Group picture SUPER GT meets DTM

ITR eV

 DTMホッケンハイム戦の初日、ゲスト参戦しているスーパーGT勢は、ホンダNSX-GTを駆るジェンソン・バトンが、21台中15番手になったのが最速だった。

 バトンのフリー走行2回目のタイムは、1分31秒986。最速だったマルコ・ウィットマン(BMW)からは、2.105秒の遅れだった。

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 スーパーGT勢の3台には、木曜日にも2時間の走行枠が与えられ、このレースで初めて使うハンコックタイヤを試した。

 スーパーGTのGT500クラスには複数のタイヤメーカーが参戦。”タイヤ戦争”の状態となっている。しかしハンコックタイヤを履くのは初めて。しかもフリー走行1回目はウエットコンディションとなった。この感触についてバトンは、次のように語った。

「ウエットコンディションだから、厳しい状況になるだろう」

「昨日(木曜日)テストしたけど、路面はとても汚れた状況だった」

「ラップタイムは問題なかったと思う。今年の序盤にホッケンハイムで行われたレースの際の予選タイムからは離れている。でも、週末が進むにつれ、サーキットがどう改善していくのかということについては、まだ分からない。走っているクルマは3台だけなんだ」

「僕らはタイヤを機能させようとしている。でもこれは大変なことだ。僕らの誰もが、まだタイヤを使いこなせているとは思えない」

「僕らがDTMのマシンよりも速いなんて言わないよ。僕らのマシンを見ると、空力の面では技術的に進んでいる。でもそれがコースで発揮できていない」

「タイヤに不慣れだということは、スーパーGTマシンのダウンフォース面での利点を上回る影響があるだろう。レースをする上では、それ(ダウンフォース)がレースを良いものにしてくれるだろうけどね。木曜日にもしDTMのマシンが走っていたら、僕らが彼らよりも速く走ることはなかっただろう。そしておそらく、金曜日に彼らに追いつくことができただろう」

 トムスのレクサスLC500を駆るニック・キャシディは、ウエットコンディションとなった金曜日のフリー走行1回目を担当。クラッシュを喫し、わずか3周の走行にとどまることになった。そのキャシディは走行前の時点で、次のように語っていた。

「不利な部分は大きいと思う。彼らは僕らを助けるべきだよ!」

「同じコンディションで一緒に走るまで、その差は分からない。でもジェンソンが言ったように、週末もウエットコンディションになる見込みのため、パフォーマンスを判断するのが難しくなる。常に難しい状況になるだろう」

 バトンはウエットコンディションを得意としているドライバーのひとりだ。しかし、金曜日がウエットコンディションになったことで、スーパーGTのドライバーたちがハンコックタイヤに慣れるのがさらに難しくなるだろうと考えている。

「難しい状況だ。できる限りのことをしたいけど、僕らはこのタイヤをよく知らない。ウエットタイヤで走る時、最初の数周は気をつけるつもりだ。ウエットタイヤのラップタイムは、本当に遅いように見えるからね」

 そうバトンは説明する。

「日本では、ウエットタイヤはドライタイヤよりも8〜10秒ほど遅い。でもここでは、20秒以上の遅れがあるようだ。それは僕らにとって大きな違いだし、メカニカルグリップが大切になるだろう。マシンに対して、しっかり取り組む必要があるんだ」

 なおDTMマシンにはDRSとプッシュ・トゥ・パスが搭載されているが、スーパーGTマシンはそれを持っていない。ただ、11月に富士スピードウェイで行われる特別交流戦の際には、このふたつのデバイスは使用できないことになっている。

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