スーパーGT
スーパーGTとの再びのタッグはあるのか? 独ADACが新カテゴリーの構想に言及「メーカーはDTMしか出られないクルマを作りたがらない」
スーパーGTのプロモーターであるGTアソシエイションの坂東正明代表と会談したドイツ自動車連盟(ADAC)のトーマス・フォスは、各自動車メーカーは単独のシリーズ向けの車両を作りたくないと考えているとして、今後他のシリーズとの共通規則を導入する可能性について含みをもたせた。
戎井健一郎 Sven Haidinger
公開日時: 2023/05/03 2:29
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表は、2月末にドイツ・フランクフルトでドイツモータースポーツ連盟(DMSB)、ドイツ自動車連盟(ADAC)の首脳陣を表敬訪問。その中では今後の新カテゴリーに向けて話もあったようだが、これについてADACのモータースポーツディレクターであるトーマス・フォスが語った。
スーパーGTは、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)との共通規則である“Class1”と呼ばれる車両規則を2020年に導入。スーパーGTでは現在も『スーパーGT GT500レギュレーション』としてこの規則が採用されているが、DTMは2021年からGT3車両をベースにしたカテゴリーに移行したため、両カテゴリーの協調路線は立ち消えとなっている。
ただ坂東代表は、将来的にコスト面や環境面の調整ができれば、欧州のメーカーも参画できる新たなカテゴリーが作れるのではないかと言う。まさにそういった点について、ADACと話をしたようだ。
関連ニュース:
坂東代表は以前、次のように語っていた。
「ヨーロッパが基本としているのはGT3車両のカテゴリーですが、その上には我々のやっている、かつて“Class1”と呼ばれていたGT500があります」
「これは量産車ベースの“グランドツーリングカー”の中ではトップに位置すると考えています。現状ではヨーロッパのどのメーカーもGT500はできないと思いますが、2028年以降に向けた新しい環境規則や安全規則の話し合いが進めば、GT3の上のカテゴリー、“ニューGT500”のようなカテゴリーが作れるのではないかと考えています」
「Class1は基本的にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)を運営するITR側からの提案で、そこに乗っかって一緒にやろうという話になりましたが、DTMのカテゴリー変更により、現在はスーパーGTが採用するスーパーGT GT500レギュレーションとなっています。ただ環境対策を講じることができて、コストが上がらないなら、GT3のもう一歩上のものが新たにできるのではないか……そう考えているのは皆同じです。そこを今後考えていきましょう、ということです」
この坂東代表との会談について、motorsport.comの姉妹媒体であるMotorsport-Total.comのインタビューに応えたADACのフォスは、会談の経緯について「日本語を勉強しようと思ってね」とジョークを飛ばす。そしてその後、こう続けた。
「独立した解決策はもはや意味をなさない」
「メーカーはDTMでしか走れないマシンを作らないだろう。IMSAやスーパーGT、もしくはオーストラリア(スーパーカー)だったりでも走れるクルマになれば、メーカーにとってもまた違った挑戦になる。だから(各プロモーターが)世界中で『あなたのところは何をやるんだ』と聞いて回っているのも頷ける」
「各メーカーは、プロモーターたちがFIAと一緒になって、将来の枠組みを提示してくれるのを待っている」
「メーカー側からは明確なシグナルが出ている。『我々はひとつの選手権に特化したマシンを作るつもりはないので、(プロモーター間で)同意してほしい』ということだ。これは今後に向けた課題のひとつだ」
このように語ったフォス。今後、複数のカテゴリーで使用可能なカテゴリーを新設するためには、その枠組み……特に環境対策に関する枠組みが重要になってくる。
現在自動車業界は電動化への推進の波が根強いが、スーパーGTでは“音のあるレース”を目指して、今季から従来の内燃機関にカーボンニュートラルフューエルを使用するという形をとっている。フォスは今後もモータースポーツにおいてはエンジンが主流になるだろうと考えているが、これらの課題について考え続ける必要があるのはどの国においても同じだと語った。
「彼ら(GTA)はこう言った。『スーパーGTは、ホンダ、ニッサン、トヨタの3社が互いに競い合うメーカー色の強いシリーズ。そのメーカーたちは持続可能性に目を向けていて、もっと環境に配慮していきたい。そしてそれは見せかけのものではなく、技術的にもリードしていきたい』と」
「これはモータースポーツにとってもチャンスだと言える。アメリカ人だってフランス人だって、もちろん我々ドイツ人だって、日本人と同じ課題を抱えているんだ」
関連ニュース:
- ANEST IWATA Racing、小山美姫のスーパーGTルーキーテスト合格を報告。第2戦富士にはCドライバーとして参加
- 【スーパーGT】ヨコハマ、課題としていたウォームアップ性向上に手応え? 波乱の開幕戦終え「対策が実を結びつつある」
- 混沌のDTM……レッドブル陣営、ADACによる買収に伴いシリーズ撤退へ。ゲルハルト・ベルガー離脱もトリガーに
- 「なんでこうなるの!」「日本は甘くねえぞ!」男たちのアツい想いが爆発した鈴鹿決戦|無線で振り返るスーパーフォーミュラ
- 開幕戦でクラッシュのパシフィック・レーシング、第2戦富士の欠場を決定「第3戦の鈴鹿に向けて万全を整える」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 100号車STANLEYが首位発進。NSXとスープラが上位占める|スーパーGT第2戦富士:公式練習タイム結果
次の記事 戦友の救いもあり、苦難のスーパーGT開幕戦を戦い抜いたTEAM SARD。脇阪監督「今年は成績を意識し、古豪復活を」と気合い十分
More from
戎井健一郎

ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍
フォーミュラE
フォーミュラE 1 日前
ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍

スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる
スーパーGT
スーパーGT 8 日前
スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる

「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”
スーパーGT
スーパーGT
第5戦:鈴鹿
22 日前
「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”
最新ニュース

中指立ててゴメン……アレックス・マルケス「頭に血がのぼってしまった」とアコスタに謝罪
MotoGP
MGP MotoGP
サンマリノGP
1 時間前
中指立ててゴメン……アレックス・マルケス「頭に血がのぼってしまった」とアコスタに謝罪

フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」
F1
F1 F1
スペインGP
1 時間前
フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」

フェルスタッペン、カート100人対決イベントで圧倒! F1王者の力をアマチュアに見せつけ「今から行くぞ」の追い抜き宣告も
General
Misc General 1 時間前
フェルスタッペン、カート100人対決イベントで圧倒! F1王者の力をアマチュアに見せつけ「今から行くぞ」の追い抜き宣告も

人生を楽しめていなかった……角田裕毅、キャリアで最も辛いレッドブルでの1年「だからこそ自分自身を深く見つめられた」
F1
F1 F1
スペインGP
2 時間前
人生を楽しめていなかった……角田裕毅、キャリアで最も辛いレッドブルでの1年「だからこそ自分自身を深く見つめられた」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録