笹原右京「もっとデータを集める必要がある」今季使用のダンロップタイヤを語る

今季もTEAM Red Bull MUGENのドライバーとしてスーパーGTのGT500クラスを戦う笹原右京が、今季から使うことになったダンロップタイヤについて語った。

#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT

 スーパーGTフル参戦2シーズン目を迎えるTEAM Red Bull MUGEN(レッドブル無限)の笹原右京が、岡山国際サーキットで行なわれている公式テストでmotorsport.comの取材に応じ、今季から使うことになったダンロップタイヤの感触などを語った。

 レッドブル無限はこのテスト直前に2021年の参戦体制を発表。今季からダンロップタイヤを使うことを正式に明らかにした。

 笹原はすでにこのタイヤを試しており、その最初のフィーリングは良かったという。

「公式テストの前に、岡山で1回テストしました。その時のフィーリングは良かったです」

 笹原はそう語った。

「(去年との)最大の違いはもちろんタイヤです。タイヤをもっと理解し、より多くのデータを集める必要があります。特性は昨年のタイヤとは全然違います」

「これまでは、タイヤを理解し、セットアップを整えてきました。今朝(初日午前)の走行では、いくつかのことを試しました。そのうちいくつかはうまく機能し、いくつかの部分はあまり機能しませんでした」

 昨年まで使っていた横浜タイヤとの違いについて、笹原は次のように語った。

「主な違いはグリップです。ダンロップのピークのグリップは、高いように思います。去年64号車が何度かポールポジションを獲得しましたが、その理由がすぐに分かりました」

「でもレース距離を考えた時には、デグラデーションを抑える方法を模索する必要があります」

「今回のような低い路面温度の時には、ダンロップの方が優れています。でもコースのコンディションや路面温度に気をつける必要があると思います。夏になって気温が上がった時にどうなるのか、まだわかりませんね」

 今季はレッドブル無限とModulo Nakajima Racing(ナカジマ・レーシング)の2チームが、ダンロップタイヤを使うことになる。この点では、ナカジマ・レーシングの方が経験は豊富であり、レッドブル無限は様々なアドバイスを受けているという。

「僕らはダンロップタイヤに関しては初心者です。でも彼ら(ナカジマ・レーシング)は多くの経験を持っているし、どうやってマシンをセットアップするのか、そして走行前にどうやってタイヤを準備するのかを学んできました。そして、既にいくつかのデータも共有しています。そのことは、とても役に立つはずです」

 なお今季から笹原のチームメイトは大湯都史樹が務めることになった。昨年まではベテランの武藤英紀とコンビを務めていたが、今季からは笹原の方がチームを率いていく形となる。

 でも笹原は、自らが”先輩”で、大湯が”後輩”だという意識はないと語る。

「僕のことを”先輩と呼ぶ人もいますが、僕らはほとんど同い年で、同じカテゴリーでレースをしていましたし、鈴鹿サーキット・レーシングスクールでも同期です。(今年F1にデビューする)角田裕毅も同期ですね」

 そう笹原は語る。

「今年、彼(大湯)とコンビを組むとは思っていませんでした。でも彼は去年、スーパーフォーミュラとGT300でかなりのスピードを見せましたし、これまでのところ僕らはとてもうまくいっています。お互いのことを、長いこと知っていますしね。マシンをシェアするのには適しています。セットアップの好みも、大きくは違いませんし、お互いに相手がどんなクルマが好みなのかを知っています」

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