スーパーGT第3戦鈴鹿決勝(GT500):23号車GT-R、前人未到”鈴鹿3連勝”を達成。GT-Rが表彰台独占
スーパーGTの第3戦が鈴鹿サーキットで行なわれ、23号車MOTUL AUTECH GT-Rが”鈴鹿3連勝”を達成。またGT-R勢が表彰台を独占するという結果になった。
写真:: Masahide Kamio
スーパーGTシリーズ今季4戦目となる第3戦の決勝レースが8月22日に鈴鹿サーキットで行なわれ、3番グリッドスタートの23号車MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)がレース終盤の41周目に首位に躍り出て今季初優勝。同一コースでの3レース連続優勝は新記録で、松田は自身通算23勝目(最多記録更新)を23号車で、しかも自身の地元で達成した。
蒸し暑い曇天の中行われた決勝レースは、直前のウォームアップ走行から波乱が起きた。セッション終盤にGT300車両が130Rでクラッシュし横転。この影響で決勝の進行が10分遅れることになった。
気温31℃、路面温度43℃というコンディションで、2周のフォーメーションラップを終えてスタートしたのは14時48分。ポールポジションからのスタートだった64号車Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)の伊沢に予選2番手の16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)の大湯が続き、2台のNSXがレースをリードした。
しかしレース序盤の5周目、シケイン手前でブレーキトラブルを起こした64号車NSXがシケイン進入で減速しきれず、直進してクラッシュ。これでFCY(フルコースイエロー)が宣言された。その後マシンから火が上がったため、消火のためにセーフティカー(SC)が出動することになった。
隊列を整え11周完了時点でリスタートが切られると、16号車NSXを23号車GT-Rのクインタレッリが追う展開となり、さらに24号車リアライズコーポレーションADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)の佐々木、3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)もトップ争いに加わった。
18周でルーティーンのピットインをする車両が出始め、トップの16号車NSXと4番手の3号車GT-Rは20周でピットイン。代わってトップに立った23号車GT-Rは24周、24号車GT-Rは25周でそれぞれピットインした。
GT500の全車両がピット作業を終えると、3号車GT-Rの平手が首位に立ち、12号車カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)の平峰、16号車NSXの笹原、23号車GT-Rの松田が続いた。
23号車GT-Rの松田は26周目に16号車NSXをかわし3番手に順位を上げると、30周目に2番手に浮上。さらににわか雨が降り出した39周目にはトップの3号車GT-Rに追いつき、41周目のヘアピンで平手のインをついてトップを奪った。
松田はそのまま2番手との差を11秒に広げてトップチェッカー。23号車GT-Rは昨年の鈴鹿サーキットで行なわれた2戦を連覇しており、これで同一コースでの3連勝(新記録)となった。また松田は自身の持つスーパーGTの最多勝記録を23に伸ばした。
また2位には3号車GT-R、3位には24号車GT-Rがゴールし、GT-R勢が表彰台を独占。これは2014年第3戦オートポリス以来7年ぶりのことだっただった。
また前戦もてぎで優勝している1号車STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任佑)は今回のレースを4位でフィニッシュし、ポイントリーダーに立った。5位は36号車au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)だった。
「レース人生で一番いいレースでした。地元の鈴鹿で、23号車で23勝目という記録を作りたいと思っていました。勝ちたいという気持ちが力になりました。ゾーンに入っていたと思います」と松田は喜びを語った。
「16号車がピットインしたことで前がクリアになってペースを上げられましたが、ピットのタイミングで4番手に落ちたことは失敗でした。今日は次生を褒めてください」と、クインタレッリも笑顔を絶やさなかった。
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