予選レポート
スーパーGT 第4戦:富士

野尻智紀が驚速アタック! 8号車ARTAが今季初PP……100号車STANLEY 、64号車Moduloとホンダ勢続く|スーパーGT第4戦富士

スーパーGT第4戦富士の公式予選は、GT500クラスが8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT、GT300クラスが65号車LEON PYRAMID AMGのポールポジション獲得という結果になった。

#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT

#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT

写真:: Masahide Kamio

 8月3日、富士スピードウェイでスーパーGT第4戦の公式予選が行なわれた。ポールポジションを獲得したのは、GT500クラスが8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(野尻智紀/松下信治)、GT300クラスが65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)だった。

 前戦鈴鹿から2ヵ月のインターバルが空いた真夏の富士決戦は、“夏休みスペシャル”と銘打たれて予選日から多くの観客を集めた。予選は路面温度が50℃に達する高温の中、14時30分よりスタートした。

GT500クラス

 この日の午前中に行なわれた練習走行では、ホンダ・シビック勢が速さを見せていたGT500クラス。Q1でも、シビックの速さが目立った。

 セッション終盤にトップに立ったのは、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの牧野任祐。タイムは1分28秒026だった。このタイムは最終的に上回られることはなく、100号車がQ1をトップで終えた。

 2番手の座はラストアタックで目まぐるしく入れ替わったが、練習走行トップタイムの64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTが大草りきのドライブで1分28秒133をマークして2番手に。3番手は8号車ARTA、日産勢の12号車MARELLI IMPUL Zを挟んで、5番手(16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT)と6番手(17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT)もシビック勢という結果になった。

 練習走行からやや苦戦気味のトヨタ勢は、38号車KeePer CERUMO GR Supraの7番手が最上位。ポイントリーダーで74kgのサクセスウエイトを積む36号車au TOM'S GR Supraも12番手に沈んだ。

 Q2ではQ1と同じタイヤを使う関係上、ややタイムが落ちる傾向にあるが、その中でも驚異的なスピードを見せたのが8号車ARTA。野尻は1分28秒135を記録して他を圧倒。合算タイムでも最速となり、今季初のポールポジションを手中に収めた。

 2番手に入ったのは100号車STANLEY、ダンロップタイヤを履く64号車Moduloも奮闘し3番グリッドを確保した。トヨタ・スープラの最上位は4番手の38号車KeePer CERUMOで、日産Zの最上位は6番手の12号車MARELLI IMPUL Zだった。

GT300クラス

 Q1、Q2共に2組に分かれて行なわれるGT300クラスは、ウエットフォーマット(Q1、Q2の合算タイムではなく、Q2のタイムで順位を決定)で行なわれることが開始直前に通達された。これは直前に行なわれたFIA F4のレースでオイル漏れがあったことを受けてのもので、Q1各組でコースコンディションに大きな差が生まれることが懸念されたからだ。

 まずは前戦で行なわれた抽選の結果により、13台からなるB組から出走。トップタイムをマークしたのは、今季トラブル続きで悔しいレースが続いている61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。山内英輝が1分38秒195をマークしてQ2アッパー16(Q1上位組)に駒を進めたが、前述の通りこのタイムはQ2に向けては引き継がれない。

 また、午前の練習走行でトップだった56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rなど上位どころが順当にQ2アッパー16行きを決める一方で、ドライバーズランキング3番手(チームランキング2番手)につける52号車Green Brave GR Supra GTの吉田広樹/野中誠太は10番手でQ2ロワー17(Q1下位組)に回ることとなり、グリッド下位が確定してしまった。

 Q1 A組にはポイントリーダーの2号車muta Racing GR86 GTら14台が出走。速さを見せたのは、前戦鈴鹿を制した777号車D'station Vantage GT3で、サクセスウエイトを上限(50kg)に近い46kg積みながら藤井誠暢がトップタイムをマークした。2番手には、開幕戦の好走でインパクトを残した5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号の藤波清斗が食い込んだ。

 一方2号車mutaは平良響がステアリングを握るも、カットラインまでわずか0.086秒届かず9番手で無念のQ2ロワー17行き。今季2度目の予選アタックとなった22号車アールキューズ AMG GT3の小山美姫も同じく僅差でアッパー16行きを逃した。

 Q2はまずロワー17から行なわれ、18号車UPGARAGE NSX GT3がトップに立ち17番グリッドを手にした。2号車mutaは18番グリッド、52号車Green Braveは19番手からのスタートとなる。なお今回はウエット時のフォーマット適用になるため、ロワー17上位とアッパー16下位の順位シャッフルは行なわれない。

 ポールポジションを決するQ2アッパー16では、まず777号車D'stationのチャーリー・ファグが1分38秒101をマークしてトップに。2戦連続のポールポジションもあり得る状況だったが、それを塗り替えたのが65号車LEONの蒲生尚弥で、1分37秒764というタイムを叩き出した。

 今回からEvo2車両を投入した87号車METALIVE S Lamborghini GT3の坂口夏月が1分37秒764で肉薄するも、ここで勝負あり。65号車LEONの開幕戦以来2度目となるポールポジションが決まった。

 フロントロウの87号車JLOCに続くグリッド2列目には4号車グッドスマイル 初音ミク AMG、77号車D'stationが並ぶことになり、GT3車両が上位を独占した。

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