スーパーGT 第5戦:鈴鹿

“古代兵器”とは言わせんぞ! TEAM MACHのMC86が繰り上がりで3位に。塩津佑介&木村偉織が喜び爆発

スーパーGT第5戦鈴鹿で、TEAM MACHは他車の失格による繰り上がりで3位を獲得。ドライバーの塩津佑介と木村偉織は望外の知らせに喜びを爆発させた。

戎井健一郎

編集: 2025/08/25 15:53

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Yusuke Shiotsu, Iori Kimura, #5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号

 スーパーGT第5戦鈴鹿を4番手でフィニッシュしたTEAM MACH。表彰台には登れなかったが、レースウィークを通して好調な走りをしていたため塩津佑介にインタビューをしていた矢先、彼の元にまさかの知らせが飛び込んできた。2番手チェッカーの60号車Syntium LMcorsa LC500 GTが最低重量違反で失格となり、繰り上がりで5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号が3位となったのだ。

「やったー!」

 塩津は控え室に戻り、何も知らずにマッサージを受ける相方の木村偉織に吉報を報告。室内は歓喜に沸いた。

 スーパーGT参戦4年目となる塩津にとっては、初の表彰台。最初の2シーズンはGAINERに所属したが出走機会にはなかなか恵まれず。昨年からTEAM MACHのレギュラードライバーとなったが、ついに好結果を手にした形だ。

 鈴鹿サーキット・レーシングスクールでスカラシップを逃した後、地味なスポンサー営業も積み重ねてシートを手にしてきた苦労人。塩津は「ちょっと嬉しいですね、本当に(笑)」と目を潤ませた。

 ここ数年は入賞すらままならないレースが続いていたTEAM MACH。マザーシャシーのMC86は非常に古いマシンでもあるため“限界説”も囁かれたりもしたが、今季は塩津・木村のコンビが躍動している。前戦の富士スプリントでは塩津がレース1で7位、木村がレース2で4位と上り調子であった。

 そして今回のレースの舞台である鈴鹿は、チームが3年前に2位表彰台(その年唯一の入賞)を獲得するなど、マッハ号にとって相性の良いサーキット。MC86はNAエンジンであるため低回転トルクがウィークポイントだが、鈴鹿は回転数が著しく落ちるコーナーはヘアピンとシケインくらいしかない。そのため、木村が“ミニGT500”と表現するMC86の持ち前の軽快さとコーナリング性能が存分に活かされる、ということのようだ。

#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号

#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号

写真: Masahide Kamio

 さらにヨコハマから供給されるタイヤの進化も相まって、マッハ号は鈴鹿で高いパフォーマンスを見せた。予選Q1を塩津が2番手で突破してQ2は木村が3番手。決勝レースでも塩津、木村と繋いで最後まで表彰台争いに絡んだ。

 ただ、レース終盤にFCY(フルコースイエロー)が解除されたタイミングで、木村は61号車SUBARU BRZ R&D SPORTに追い抜かれて3番手から4番手に後退してしまった。木村曰く、これには前述のウィークポイントが関係しているという。

「FCY解除で自分の(加速の)タイミングが少し遅れてしまったこともありますが、例え遅れていなかったとしても、NAなので(トルクが)上のところでしかパワーが出ないんです」

「1速がロングなんですよね。FCYリミッターが入って低回転になっているところから一気に加速すると、そこは不利になってしまうんです」

 とはいえ全体的には力強い走りで4番手でフィニッシュしたことが、繰り上がりでの3位に繋がった。一部では“古代兵器”とも揶揄されるMC86だが、その古いマシンでパフォーマンスを発揮できている要因としては、ドライバーだけでなく舞台裏の献身も大きい様子。ドライバーふたりはチームの貢献に感謝を述べた。

「古いクルマなので誤魔化し誤魔化しでやっている部分もあるのですが、トラブルが出ないようにメカさんは皆さん本当に頑張ってくれています」と言うのは木村。

「塩津選手も素晴らしい走りをしてくれていますし、ヨコハマさんも最高のタイヤを作ってくれていて、それらが全て噛み合った結果、富士から好調さが出ています。(表彰台に)ちゃんと乗りたかったので次リベンジしないといけませんが、ひとまず結果としてまとまったという意味では良かったと思います。まだまだポテンシャルはあると思うので、自分の今までの経験を活かし、チームを引っ張れるように頑張りたいです」

 そして塩津も次のように語る。

「10年前の設計のクルマで、どんどんパーツもなくなっている中、壊れたところを直してくれたり、部品を探してくれたり……皆さんがクルマを大事にしてくれているからこそ、今の速さがあります」

「やっぱり色んな思いがあります。今まで乗ってきてくれた方が残してくれたものもありますから。去年1年間結果が出なかったので、今年はなんとしても結果を出したい中で、ここまですごく調子良く来れています。ちょっと嬉しいですね、本当に(笑)」

 

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