オートポリスで見せ場を作った37号車Deloitte TOM'S。開幕戦以来の好パフォーマンスに笹原右京「クルマがようやく普通に戻った」
37号車Deloitte TOM'S GR Supraの笹原右京は、ここ数戦で調子を落としていた中で、第7戦オートポリスではようやく通常の状態に戻れたと感じているという。
笹原右京とジュリアーノ・アレジのコンビでスーパーGTを戦う37号車Deloitte TOM'S GR Supraは、開幕から6レースを終えてランキング最下位に沈むなど苦しいシーズンを送っていたが、第7戦オートポリスでは見せ場を作った。これについて笹原は「マシンがようやく普通に戻った」と語る。
土曜日午前に行なわれた公式練習でトップタイムを記録した37号車Deloitte TOM'Sは、予選Q1でも笹原が1分31秒895をマークしてトップ通過。Q2ではアレジが5番手タイムに終わったものの、決勝前ウォームアップでは笹原が再びトップに立った。
迎えた決勝レースでは7位に終わり、今季ベストリザルト(6位)には及ばなかった37号車だったが、笹原曰く、これまで芳しくなかったマシンのフィーリングがようやく普通の状態に戻り、ペナルティを受けるまで優勝争いに絡んでいた開幕戦以来の好調な走りを見せることができたという。
「週末を通してクルマは力強かったです」と笹原は言う。
Photo by: Masahide Kamio
「今後に向けて良い兆しが見えました。残り2戦ということは分かっていますが、やっとマシンのフィーリングが思い通りになりました」
「僕にもチームにも理解できない何かがクルマに起きていました。何かが変というか、何かがおかしかったんです。それを見つけるのに4、5レースかかってしまいました」
「(問題になっていたのは)なぜピックアップが起きるとこんなに苦労するのかということでした。マシンそのものに関連するもので、マシンがうまく機能していなかったんです。それをステップバイステップで解決しようとしていましたが、オートポリスでようやくクルマが正常に戻ったように感じました」
「おそらく、これほど速さがあったのは開幕戦以来だと思います。あとはバランスなどの小さな問題を解決できれば、かなりの速さが見せられると思います」
そんな37号車は1回目のピットストップを30周目近くまで引っ張ることで一時は首位に立っていた。しかし笹原がちょうどピットインをしようとしていたタイミングでフルコースイエロー(FCY)が2回立て続けに出されてしまった。
1回目のFCYは27周目、27号車Yogibo NSX GT3のタイヤ脱落によるものだった。37号車に乗る笹原はピットレーン入口に近付いていたが、FCYが出されたことでピットレーンがクローズとなり、入ることができなかった。その後27号車はピット作業を終えてコースに復帰するが、1コーナーでストップ。これにより再びFCYが出された。
37号車がピットに入れたのは、2度目のFCYが終わった30周目のこと。笹原はこれがタイムロスになったと考えている。
「信じられませんでした。特に最初のFCYは一瞬だったので、なぜ出したのか分かりません。僕はセクター3にいて、ピットに入ろうとしていたので不運でした。しかもピットレーンを過ぎた直後に解除になったのでなおさらです」
「そしてもう一度FCYが出ました。これで僕たちは16秒から20秒は失ったと思います。これは大きなロスですし、17号車(Astemo NSX-GT)や38号車(ZENT CERUMO GR Supra)の前にいただろうと思うと、表彰台争いもできたはずです」
レースを振り返り、展開次第では表彰台も争えるポテンシャルだったとした笹原だが、12番手スタートからこのレースを制してポイントリーダーとなった僚友の36号車au TOM'S GR Supraには敵わなかったと語る。
「36号車は本当に素晴らしい仕事をしました。とても速かったですし、僕たちが勝てたとは思いません」
「でも少なくとも、僕たちにも表彰台に上がれるペースはありました。残念ですが、これもレースですね」
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