フェネストラズのスーパーGT開幕戦出場はどうなる? 「厳しい状況」とトムス山田監督
TGR TEAM KeePer TOM’Sの山田淳監督は、未だ日本に入国できていないサッシャ・フェネストラズについて「厳しい状況にある」とコメント。仮に開幕戦に出場できない場合は阪口晴南を代役起用する可能性が高いことを示唆した。
2021年シーズン、トムスはスーパーGTに参戦する2台のマシンのドライバーラインアップをいずれも変更。新たなコンビでタイトルを狙うことになる。TGR TEAM KeePer TOM’Sの監督を務める山田淳は、ラインアップ変更に至った経緯、現在日本に入国できていないサッシャ・フェネストラズの状況などをmotorsport.comに話してくれた。
長年チームを支えたニック・キャシディがフォーミュラEに挑戦することになり、昨年限りで離脱。昨年まで36号車au TOM’S GR Supraを走らせていたサッシャ・フェネストラズがキャシディの後釜として37号車KeePer TOM’S GR Supraのドライバーとなり、空いた36号車の一枠には新たに坪井翔が加入した。
トムスは新加入の坪井をキャシディ離脱で空いた37号車の枠にそのまま入れることはせず、敢えて昨年の36号車のラインアップを解体して“ドライバーシャッフル”を敢行した。山田監督曰く、これはトムスとしてどのコンビネーションが最善か時間をかけて考え抜いた末の決断だったという。
「トムスは2台体制で、4人のドライバーがいますよね。その中でどういう組み合わせが一番なのかということは、かなり時間をかけて、エンジニアやチーム代表とも話をして決めました」
そう山田監督は語った。
「昨年のまま(36号車を)サッシャと関口(雄飛)にして、37号車を平川(亮)と坪井にするコンビネーション以外に何が考えられるのかということを、かなり時間をかけて検討しました。ドライバーの意見も聞きましたし、いずれにしても何を一番優先させるべきかを考えた結果が今のコンビネーションです」
37号車は昨年、キャシディがフォーミュラEのテスト参加のために終盤2レースを欠場。その代役は山下健太が務めた。
2021年シーズンも、引き続き山下と平川を起用するという選択肢はあったのか? そう尋ねられた山田監督は、このコンビを継続起用することをかなり前向きに考えていたとを明かした。
「我々も平川と山下選手が組むのが一番良いコンビネーションだと思っていて、チームとしては山下選手を獲得したいと思っていました。しかしスーパーGTのドライバーのセレクションは、チームだけでは決められません。当然トヨタ/TRDの意向もあります」
「その中で山下選手はルーキーレーシングに行くということが決まったので、残されたメンバーで考えると、この組み合わせが一番ベストだと思いました」
今季から平川/フェネストラズ組となった37号車だが、フェネストラズはまだ日本に入国することができておらず、今回のテストも欠席している。山田監督は彼が現在置かれた状況を“厳しい”と表現し、次のように語る。
「在留カードの申請は終わっているんですが、まだビザの許可がもらえていません。だから厳しい状況ですね」
「緊急事態宣言が3月21日まで延びてしまいましたが、仮に21日に宣言が解除されて、かつ入国が可能な状況になればビザの発給ができるので、そうすればギリギリ間に合うかもしれませんが……何とも言えません。緊急事態宣言と海外からの入国に関しては別の話ですからね」
今回のテストでは、フェネストラズの代役を阪口晴南が務めている。阪口は今季GT300クラスで#96 K-tunes RC F GT3をドライブする予定となっているが、山田監督曰く、フェネストラズが開幕戦に出場できなくなった場合には、彼が代役となる可能性が高いという。
「現時点では(代役が必要となった場合には)彼(阪口)で進めるしかないかなと思っています。ただ、当然我々としてはサッシャに走ってもらいたいし、平川のこと、チャンピオンシップのこと、スポンサーのことなどもあるので、チームの意向としては、サッシャが開幕戦に間に合ってくれることが一番です」
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