規定より1周早くピットイン……14号車WAKO’S 坪井「正直、話にならないミス」
2020スーパーGT第6戦鈴鹿。GT500クラスでランキング首位につける#14 WAKO’S 4CR GR Supraだが、規定に満たない周回でピットストップをしてしまい、結果的に大きな遅れをとることとなってしまった。
写真:: Masahide Kamio
鈴鹿サーキットで行なわれた2020スーパーGT第6戦鈴鹿。ランキングトップで、このレースを迎えた#14 WAKO’S 4CR GR Supraは、ドライバー交代が可能となる前のタイミングでピットストップを行なってしまうという痛恨のミスを犯してしまった。その結果、GT500クラス12位という悔しい結果でレースを終えることとなった。
10番グリッドからスタートした14号車は、17周目にいち早くピットストップを行ない、大嶋和也から坪井翔に交代した。しかし、その直後に痛恨のミスを犯していたことにチームは気づいた。
スーパーGTでは、ひとりのドライバーがレース全体の3分の2以上の距離を走ってはいけないというルールがあるため、ピットストップのウインドウが開くのは、スタートから3分の1を走破した後ということになる。今回の鈴鹿大会は52周だったため、その3分の1を超える周回数は18周なのだが、14号車は1周手前の17周でドライバー交代を行なうピットストップをしてしまったのだ。
「当初はミニマム(18周)で入る予定だったんですけど、周りの様子をみながらの判断で、急に『ピット入るよ!』となりました。準備はしていたので大きな問題はなかったんですけど、けっこうバタバタしました。結局ピットインしたのが17周目でした。本当は18周しないといけなかったので……そこはちょっとドライバーにはどうしようもできない状況でした」
「ピットストップを終えて1周か2周してから(もう1回ピットストップをする必要があるという)無線が入りました。もう……意気消沈というか、集中していたのに糸が切れた感じでしたね」
当時の状況をそう振り返った坪井。それでも諦めずにプッシュし続け、36周目に大嶋に再び交代した。しかし、このロスタイムは非常に大きく、トップから1分26秒遅れの12位で終わってしまった。
「こんなミスでレースを落とすのはもったいないというか、話にならないです。GT500でこんなミスをしていてはいけないと思います。もうちょっと意識を高めないといけないのかなと思います」
そう語る坪井からは、やり切れないという気持ちが滲み出ていた。
「チームでもう1回意識を改めないと、せっかく良い流れできているのに、こういう凡ミスでレースを落としてしまうのは勿体ないです」
「燃料リストリクター制限のステージ3の中では決して悪くなかったので、意識改革が必要だと思います。新しいチームで“ボロ”が出てしまったのかなと感じています。ちょっと1回リセットして、これをちゃんと次に活かさないといけません」
しかし、今回のレースでは14号車と争っていたランキング上位の車両が揃って高得点を得られなかったこともあり、幸いにも首位をキープしたまま、第7戦のもてぎに向かうことになる。今回得られたポジティブなデータも活用し、終盤の2戦は連勝する勢いが必要だと語った。
「クルマ自体の速さはありましたし、予選でもTOM’S勢の前に並べました。決勝はハードタイヤを選んでいて最初はちょっとキツかった部分もあったんですけど、最後にタイヤ交換した後のペースも良かったです。良いところもあったので、そこはしっかり次のもてぎに向けてクルマを作り上げていけば、十分にトップ争いができると思います」
「このラスト2戦の両方でトップ争いをしないと(チャンピオン争いの)勝負権はないと思っています。14号車としては常に重いウエイトを背負って戦っていることもあって、Q1突破率が少ないです。残り2戦はQ1は絶対に通過しないといけないですし、ポールポジションボーナスの1点も重要になってくると思います。残り2戦は勝つつもりでチームとともに頑張らないといけないですね」
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