【スーパーGT】今季から2台体制のダンロップ、4年ぶり勝利の最右翼はやはり64号車Modulo?

今季はGT500クラスで64号車Modulo NSX-GTと16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTの2台にタイヤを供給するダンロップ。今季ここまで16号車の方が多くのポイントを獲得しているが、残りのシーズンに向けて64号車が優位な点がいくつかあるようだ。

【スーパーGT】今季から2台体制のダンロップ、4年ぶり勝利の最右翼はやはり64号車Modulo?

 先日行なわれたスーパーGT第3戦鈴鹿では、予選で64号車Modulo NSX-GTがポールポジション、16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが2番手と、ダンロップタイヤユーザーがフロントロウを独占。ダンロップにとっては久々の優勝に向けて期待の持てるレースとなった。

 しかし、64号車はトップ走行中の5周目にブレーキトラブルが原因でクラッシュ。代わってトップに立った16号車はペースが上がらず、最終的に9位でのフィニッシュとなった。

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 16号車は、大湯都史樹が担当する前半スティントの段階でペースに苦しんでいたため、笹原右京が走る後半スティントはコンパウンドが硬めのタイヤに変更した。しかし、レースが進むにつれて気温・路面温度が下がったこともあり、状況はさらに悪化した。

 笹原はレース後、苦戦の原因について「100%タイヤ(の問題)という訳でもないし、クルマの方でもできることがあったのかなと思います」と話していたが、ダンロップブランドを展開する住友ゴム工業のモータースポーツ部主査、安田恵直氏は16号車について、リヤタイヤを効果的に使えるようなセットアップができていなかったのではないかと指摘した。

「彼らはピックアップ(タイヤかすを拾うことでタイヤのグリップが落ちる現象)に苦しんでいました」

 安田主査はそう語る。

「ピックアップが発生する理由としては、タイヤ自体の特性もありますが、セットアップも関係しています。彼らはリヤタイヤを効果的に使えていなかったのだと思います」

「彼らはリヤタイヤの端の部分だけを使っていて、内側の部分はうまく路面と接地していませんでした。そのため、タイヤのショルダー部分をオーバーヒートさせてしまい、タイヤを綺麗な状態に保つのが難しくなっていたのです」

 

「タイヤの接地性能は16号車よりも(64号車の方が)良いと思います。64号車も(クラッシュの前は)ピックアップが発生していましたが、それほど酷くはありませんでしたので、前の方で留まれていたかもしれませんが、タイヤへの攻撃性が高いマシンであることを考えると、少しは順位を落としていたかもしれません」

 また安田主査曰く、64号車には16号車と比べて有利な点が他にもあるという。現在ダンロップはGT500クラスで上記の2台にタイヤを供給しているが、シーズン中のタイヤテストに関しては、同じタイヤサプライヤーかつ同じ自動車メーカーのマシンは複数台参加できない。つまり、ホンダ陣営2台にタイヤを供給しているダンロップは1台しかタイヤテストに参加させることができず、64号車のみが最新のタイヤを試すことができているようだ。

 つまり、16号車は鈴鹿に向けて最新のタイヤコンパウンドを試すことができないまま、レースウィークを迎えることになったのだ。

「16号車は(鈴鹿で導入された)最新のタイヤをテストすることができていませんでした」と安田主査は言う。

「シーズン中の全てのテストは、(同一自動車メーカーかつ同一タイヤメーカーのマシンの中から)1台のマシンで行なうということになっているので、最新のタイヤでテストできたのは64号車だけでした。16号車はレースウィークで初めてそれを試すことになるので、今後も厳しいと思います」

 なお、先日もオートポリスでプライベートテストが実施されたが、64号車は鈴鹿戦のクラッシュで破損したマシンの修復が完了しておらず、テストを欠席。10月に同地で行なわれるレースの前、9月末頃に改めてテストを実施する予定だという。

 4年ぶりの勝利を目指すダンロップにとっては、第5戦SUGO、第6戦オートポリスは重要なレースになるだろう。現時点で多くのチームが50kgを超えるサクセスウエイトを搭載している中、16号車は20kg、64号車は4kgのサクセスウエイト搭載となっており、第7戦から各車の搭載ウエイトが緩和される前に、なんとしても好成績をあげておきたいところだ。

「SUGOに向けてはより効率的にタイヤを使うことを目指しているので、それができれば速さを発揮できると思います」

 そう安田主査は語る。

「もてぎと鈴鹿でのレースを経て(新構造、新コンパウンドのタイヤに関する)データが集まっているので、鈴鹿よりも良いレースができると思っています」

 

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