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レースレポート

【スーパーGT】もてぎレース1決勝(GT500): 迫り来る39号車を抑えきった24号車が今季2回目の優勝

もてぎレース1決勝を制したのは、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを駆る柳田真孝/佐々木大樹であった。

#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R

#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R

 地震で中止になったスーパーGT第3戦オートポリス戦の代替レースとしてダブルヘッダーとして行われる「もてぎGTグランドファイナル」。その第1レースを柳田真孝/佐々木大樹の#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが、ヘイキ・コバライネン/平手晃平の#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fとの激戦を制して今季2勝目を飾った。#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは予選からポールポジション争いに絡み、僅かな差で2番手グリッドを獲得した。この最前列グリッドからのスタートが優勝を後押ししたと佐々木はレース後語っている。

 レースは午後1時にスタートした。天候は快晴、気温18℃、路面温度24℃。スタートと同時にポールポジションから#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが飛び出し、一気に2位以下を引き離した。2位には#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rをかわした#36 au TOM’S RC F。ところが、#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fと#36 au TOM’S RC Fの差は次第に開き始めた3周目、GT300クラスの高木真一が運転する#55 ARTA BMW M6 GT3がクラッシュ、セーフティカーが導入されてせっかくの差は消滅してしまう。しかし、#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fは追い上げていき、#36 au TOM’S RC Fを従えてハイペースで走行、21周目のピットストップまでトップを守り通した。同じ周、#36 au TOM’S RC Fもピットイン、2台がレースに復帰したときには、レースのイニシアティブは#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが握っていた。#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは予選2番手からスタート、3位の座を守り通していたのだ。

 #24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rにチャンスが訪れたのが22周目。前を行く2台のRC Fがピットストップで姿を消してからは、2位に最大55秒もの差をつけてトップを邁進した。レースが半分を消化する頃、チームは大きな決断をした。53周のレースをタイヤ交換なしで走り切る作戦だ。実は、Kondo Racingは第4戦菅生300kmレースをタイヤ無交換で走り切り勝利を上げている。耐久性に優れたヨコハマタイヤならではの作戦だが、ここもてぎでもその作戦を近藤真彦監督は敢行した。33周目、佐々木大樹から柳田真孝に23.7秒という短時間のピットストップでドライバー交替、トップでレースに復帰してリードを守った。

 話は前後するが、#39 DENSO KOBELCO SARD RC F 、#36 au TOM’S RC Fの2台のRC Fがピットに入ってタイヤ交換をしたタイミングで関口雄飛/国本雄資の#19 WedsSport ADVAN RC Fが2位に上がり、ピットストップのタイミングで順位を入れ替えた#36 au TOM’S RC Fと#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの前でレースを戦っている。そのときにはトップはもちろん#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。しかし、29周目に#19 WedsSport ADVAN RC Fもピットストップ、レースに復帰したときには4位に後退していた。#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがピットに入ったのは、前述したとおり33周目。レースに復帰してからもレースをリードしている。

 レースが残り20周を切った頃から、#36 au TOM’S RC Fと#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの間で激しい2位争いが展開され、39周目に#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが#36 au TOM’S RC Fを抜いて2位に。その時点でトップ#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは7秒余り先を走っていたが、ここから#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの猛追が始まった。追う#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fのステアリングを握るのはコバライネン。逃げる#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは柳田。コバライネンは周を重ねる度に1秒、1秒とギャップを削り、残り3周になった50周目の差は僅か0秒3。しかし、柳田は渾身の力を振り絞ってコバライネンを押さえ、見事に今季2度目の勝利を飾った。

 レース後、近藤監督は「タイヤ無交換で行くだろうってまわりから言われたが、2人のドライバーはタイヤに優しい走りができるうえにヨコハマタイヤは凄く良くなっていたので、無交換で走りきることができた。勝てて嬉しい」と語り、ドライバーの柳田は「菅生で勝って以降不甲斐ない成績が続いていたのでここに来るまで不安だった。でも、やれると自分を信じて走った」と言うと、佐々木は「予選でポールポジション争いが出来たことが自信に繋がった。ヨコハマタイヤは素晴らしく良くなった。でも、『無交換の佐々木』にはなりたくない」と、笑わせた。

 トップから僅か0秒239遅れで2位に入った#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fはポイントトップに立ち、明日の最終戦でタイトル獲得に最も近い場所につけた。3位には#36 au TOM’S RC F。4位には序盤に#19 WedsSport ADVAN RC F、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと上位争いを繰り広げた#6 WAKO’S 4CR RC Fが入り、#19 WedsSport ADVAN RC Fを退けた。優勝したGT-R以外のニッサンGT-R勢は序盤から苦しい戦いを強いられた。結局#12 カルソニック IMPUL GT-Rが7位、40周目に中団争い中に揃ってスピンした#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R、#1 MOTUL AUTECH GT-Rが8位、9位。序盤に4位を走行した#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは10位に終わった。その他のNSX勢も低迷、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTが11位、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTが12位、#64 Epson NSX CONCEPT-GTが13位と最後尾を占めた。

 第2レース(最終戦)は13日・日曜日午前9時5分から予選、午後1時半から決勝レースが行われる。

スーパーGTもてぎラウンド GT500クラスレース1決勝結果

1. #24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R/53Laps

2. #39 DENSO KOBELCO SARD RC F/-0.239

3. #36 au TOM'S RC F/-6.003

4. #6 WAKO'S 4CR RC F/-0.327

5. #19 Wedsport ADVAN RC F/-10.156

6. #38 ZENT CERUMO RC F/-25.940

7. #12 カルソニック IMPUL GT-R/-34.239

8. #46 S Road CRAFTSPORTS GT-R/-34.548

9. #1 MOTUL AUTECH GT-R/-43.835

10. #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT/-57.450

11. #8 ARTA NSX CONCEPT-GT/-57.685

12. #15ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT/-1’02.146

13. #64 Epson NSX CONCEPT-GT/-1Lap

14.#37 KeePer TOM'S RC F/-32Laps

15. #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT/-35Laps

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