【スーパーGT】大嶋「富士テストも良かった。またチャンスはある」
#6 WAKO’S 4CR LC500は、惜しくも2位。とはいえ開幕戦でタイトル獲得に向け大きなポイントを得た。【LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S】
#6 WAKO’S 4CR LC500:大嶋和也, アンドレア・カルダレッリ
抜群の人気を誇るレースシリーズ、スーパーGTの2017年が幕を開ける。オープニングレースの舞台は今年も岡山国際サーキットだ。昨年、GT500クラスでシリーズランキング2位に輝いたLEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sは、今季も脇阪寿一監督の指揮のもと、大嶋和也&アンドレア・カルダレッリのコンビで戦う。
マシンは2017年の技術規定に合わせて新開発されたレクサスLC500。開幕前のテストからレクサス勢、そしてブリヂストンタイヤ装着マシンが好調を示しており、 WAKO’S 4CR LC500も仕上がりは上々。昨年、惜しくも取り逃がしたチャンピオンタイトル、その獲得へ向け、まずは岡山で最高のキックオフを狙う。
予選(4月8日)
天気:曇り コース状況:ドライ〜一部ウエット
気温:19度 路温:21度(Q1開始時)
予選開始:15時15分(GT500クラスQ1開始)
予選結果:2位(予選Q1ベストタイム:1分18秒558/カルダレッリ選手)
(予選Q2ベストタイム:1分20秒960/大嶋選手)
GT300クラスの予選中に赤旗中断があるなどしたため、当初の予定より10分遅れてGT500クラスの予選Q1が開始された。空は曇りだが、いつ雨が落ちてきてもおかしくはない状況、Q1担当のカルダレッリは早めのコースインから1分18秒558のタイムで一時はトップに浮上し、最終的に2位でQ1通過を果たす。そして今度は大嶋がポールポジションを狙い、上位8台が競うQ2へと挑む。
Q2も当初の予定より遅れて16時15分開始となった。雨の影響も気になるなか、大嶋がまず1分20秒960というタイムで2番手となり、いよいよ本格アタックへ、というところで他車のコースアウトが発生、セッションは赤旗中断に。再開後は雨の影響が大きくなり、しかも再度の赤旗が出て予選は終了となってしまう。脇阪監督が「まともな勝負ならトップを獲れたと思います」という好感触を存分に発揮させてもらえず、不運なかたちの予選2位に。しかし決勝で充分に勝利を狙える位置であり、翌日に向け期待が膨らむ。
決勝(4月9日)
天気:晴れ コース状況:ドライ
気温:19度 路温:25度(スタート前) 湿度:36%(スタート前)
決勝パレードラップ開始:14時34分
決勝レース周回数:81周(当初予定より1周減算)
決勝結果:2位 (所要時間:2時間12分41秒129)
ベストラップ:1分19秒784=大嶋選手
今季からスーパーGTの決勝日は午前のフリー走行がなくなり、予選トップ3ドライバーによるトークショーが実施されるなど、より一層、ファンに寄り添ったかたちのイベント運営が展開されることとなった。初のトップ3トークショーには大嶋が出演。
ファンサービス&セレモニーのあと、午後は完全真剣勝負モードである。朝は小雨も舞っていた岡山国際サーキットの空だが、決勝スタートを迎える頃には晴れて、路面も完全ドライとなった。#6 WAKO’S 4CR LC500のスタート担当は大嶋が務める。
レースは他メーカーのマシンにトラブルストップらしき症状が相次ぐなどし、大嶋は実質ポール発進から戦うかたちになった。ただ、温度条件が予想より高くなったこともあり、ソフトタイヤで走る大嶋には辛いところも出て、ポジションを3つ下げる格好に。しかし先頭に大きく離されることはなく、大嶋はレースをしっかりマネージメント。そして38周終了時にピットへと向かった。
ここでチームルマンのスタッフが素晴らしいピットワークを見せ、同じタイミングで入った38号車を逆転することに成功する。 3番手となったカルダレッリは、前を行く36号車にバトルを挑む。42周目には36号車がコースオフし、カルダレッリは2番手へ浮上。
その後、カルダレッリは首位の37号車を追った。何度も背後、あるいは真横まで迫るが、惜しくも捕らえきることはできずゴールへ。とはいえシーズン開幕戦で2位表彰台をゲットし、タイトル獲得に向け大きなポイントを得た(次戦は15点×2=30kgのハンデ積載)。
大嶋和也選手
「レース前半は思ったより温度条件が高くなったために、自分のスティントに関してはタイヤ選択的に少し厳しい面もありました。でも涼しくなった後半、アンドレアの時には同じタイヤでパフォーマンスが上がりましたし、チームのピット作業も完璧でしたね。次の富士では30kgのハンデを背負いますが、テストでの仕上がりは富士の方がさらに良かったので、またチャンスはあると思います」
アンドレア・カルダレッリ選手
「ハードなトップバトルでした。いい戦いができたと思いますし、長いチャンピオン争いに向けて大きいポイントが取れて良かったです。チームの素晴らしい仕事のおかげでマシンはとても速かったですね。レクサス、ブリヂストンとも、冬のあいだにいい仕事ができました。これで30kgのハンデを積みますが、次の舞台である富士に関しても我々はコンペティティブな状態で挑める感触をもっています」
山田健二エンジニア
「大嶋選手が決勝レース中の全体ファステストラップを記録するなど、今回のマシンの総合的な仕上がりは良かったと思っています。ピット作業も良かったですね。富士ではウエイトハンデを積んだ状態のテストもしてきているので、うまく対応していきたいと思います」
脇阪寿一監督
「開幕戦、チームとしてしっかり戦うことができました。まず、ピット作業でアドバンテージを得られたことが良かったです。シーズンオフのあいだもチームスタッフが課題として努力していたことですから、それをクリアしてくれたことを嬉しく思っています。ドライバー、エンジニア、メカニック、それぞれがいい戦いをしました。もちろん、まだ良くしていなかければならない点もありますが、今回の結果はポジティブにとらえられるものだと思いますし、シーズン(王座争い)を見据えた戦いをしていきたいと思っています」
【LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S プレスリリース】
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