予選レポート

鈴鹿1000km予選:NSXが今季初ポール。GT-R勢が2番手・3番手につける

鈴鹿1000kmの予選が行われ、GT500クラスは#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTが、GT300クラスは#18 UPGARAGE BANDOH 86がポールポジションを獲得した。

#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT

#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT

Yasushi Ishihara

武藤英紀とオリバー・ターベイ(#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)
#18 UPGARAGE BANDOH 86
#18 UPGARAGE BANDOH 86

 真夏のビッグレースの最後を飾る鈴鹿1000kmレースの予選。GT500クラスでは#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTが1分47秒456のコースレコードを叩き出してポールポジションを獲得した。Q1ではオリバー・ターベイが、Q2では武藤英紀がタイムアタックを担当、共にミスなくベストタイムを記録した。

 ターベイは「Q1のアタックを担当したのは2回目なので緊張したが、トップタイムをマークできて嬉しく思っている。2〜3月のテストで良い感じのセットアップが見つかり、エンジンが変わってからはドライバビリティも上がったので自信を持ってアタックができた」と語る。

 武藤は「菅生からエンジンが新しくなって、それまで足りなかったスピードが得られた。エンジンマップも煮詰まってきたように思う。7月に鈴鹿で行われた合同テストで良いタイムが出て、今回も走り始めからクルマの調子は良かったので、早い段階からレースに向けてセットアップを詰めていくことが出来た。予選ではQ1でオリバーがトップタイムを出してくれて『クルマも良い』と伝えてくれたので、僕は全力でアタックした。ポールポジションを取ることが出来て嬉しい」と振り返る。

 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTのウエイトハンデは8Kg。鈴鹿サーキットは車重ハンディがタイムに与える影響が大きく、100Kgのウエイトを積んだ#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は12番手のタイム(1分48秒896)しか記録できず、Q2に進むことすらできなかった。そのほか、ランキング2位の#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fは予選最下位、ランキング3位の#37 KeePer TOM'S RC Fは14位と、下位に沈んだ。

 それでも、予選2番手以下は#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/高星明誠 30Kg 1分47秒587)、#12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信 56Kg 1分47秒922)と2台のGT-Rが続き、#19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛/国本雄資 24Kg 1分48秒114)、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀 20Kg 1分48秒191)、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史 40Kg 1分48秒534)、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝 44Kg 1分48秒696)、#38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明 40Kg 1分49秒327)と続いた。

 GT300クラスは#18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴/山田真之亮 24Kg)が1分57秒876でポールポジション。#31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一 40Kg 1分58秒092)が2番手についた。以下、#2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/牧野任祐 0Kg 1分58秒127)、#61 SUBARU BRZ R&D SPORT (井口卓人/山内英輝 44Kg 1分58秒348)と、マザーシャシー及びJAF-GT勢が上位を占めた。

 #18 UPGARAGE BANDOH 86をQ1でタイムアタックした山田は「ミスなく走れ、マシンバランスなどをエンジニアにフィードバック出来たと思う。夢のようです」と言えば、Q2を担当した中山は「UPGARAGEに乗って2年目。去年1年はもがき苦しみここまでかかったが、ポールポジションを獲得出来てチームにお返しができた。山田君がQ1をしっかり走ってくれてQ2に繋げてくれたので、ボクも気持ち良く走れた」と、語る。

 さてレースは1000kmの長丁場。雨の予報が出ており、レース展開は予想がつかない。ウエットレースになれば予選グリッドの意味は薄れ、タイヤ性能の差によってレースの流れが大きく変わってくる可能性もある。スタートは28日(日)・午後12時半だ。

■スーパーGT第5戦鈴鹿1000km予選結果(GT500クラス)
1. #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT/1'47''456
2. #46 S Road CRAFTSPORTS GT-R/1'47''587
3. #12 カルソニック IMPUL GT-R/1'47''922
4. #19 WedsSport ADVAN RC F/1'48''114
5. #8 ARTA NSX CONCEPT-GT/1'48''191
6. #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT/1'48''534
7. #24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R/1'48''696
8. #38 ZENT CERUMO RC F/1'49''327
9. #64 Epson NSX CONCEPT-GT/1'48''679
10. #6 WAKO'S 4CR RC F/1'48''763
11. #36 au TOM'S RC F/1'48''861
12. #1 MOTUL AUTECH GT-R/1'48''896
13. #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT/1'49''150
14. #37 KeePer TOM'S RC F/1'49''157
15. #39 DENSO KOBELCO SARD RC F/1'49''204

■スーパーGT第6戦鈴鹿1000km予選結果(GT300クラス)
1. #18 UPGARAGE BANDOH 86/1'57''876
2. #31 TOYOTA PRIUS apr GT/1'58''092
3. #2 シンティアム・アップル・ロータス/1'58''127
4. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT/1'58''348
5. #25 VivaC 86 MC/1'58''608
6. #0 GAINER TANAX GT-R/1'58''947
7. #4 グッドスマイル 初音ミク AMG/1'58''981
8. #33 Excellence Porsche/1'59''230
9. #65 LEON CVSTOS AMG-GT/1'59''484
10. #63 DIRECTION 108 HURACAN/1'59''728
11. #3 B-MAX NDDP GT-R/1'59''904
12. #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS/2'00''020
13. #26 AUDI R8 LMS/2'00''235
14. #88 マネパ ランボルギーニ GT3/2'00''559
15. #11 GAINER TANAX AMG SLS/2'00''366
16. #48 DIJON Racing GT-R/2'00''522
17. #87 triple a ランボルギーニ GT3/2'00''530
18. #51 JMS Lmcorsa 488 GT3/2'00''563
19. #360 RUNUP Group&DOES GT-R/2'00''609
20. #7 Studie BMW M6/2'00''654
21. #9 GULF NAC PORSCHE 911/2'00''720
22. #108 DIRECTION 108 HURACAN/2'00''782
23. #111 エヴァRT初号機 Rn-s AMG GT/2'01''074
24. #55 ARTA BMW M6 GT3/2'01''168
25. #22 アールキューズ SLS AMG GT3/2'02''591
26. #60 SYNTIUM Lmcorsa RC F GT3/2'06''136
27. #30 TOYOTA PRIUS apr GT/2'09''739
28. #50 ODYSSEY SLS/3'30''950
-. #5 マッハ車検 MC86/DNR

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