これがフェルスタッペンの実力……! ニュルの猛者が驚愕「ずっと後ろに張り付いてきた。こんなの見たことない」
クリストファー・ハーゼはNLS2でマックス・フェルスタッペンとバトルを繰り広げたが、その能力に驚愕した。
写真:: Jan Brucke/VLN
先日のニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)第2戦では、4度のF1王者マックス・フェルスタッペンが高いパフォーマンスを見せ話題となった。その走りは、ニュルブルクリンクでの経験豊富なドライバーをも唸らせた。
NLSでメルセデスAMG GT3に乗るフェルスタッペンをオーバーテイクした同クラス初めてのドライバーが、アウディR8 LMS GT3に乗るクリストファー・ハーゼ(シェラー・スポーツPHX)。最終的に彼はフェルスタッペンに抜き返されてしまったが、乱流の中でもピタリと追従してくる様に驚いたという。
「ダーティエアの中での正確さは別次元だ」
ハーゼはmotorsport.comドイツ版にそう語る。
「どのコーナーでも、常に僕のすぐ後ろに張り付いていた。こんなのは滅多に見られない」
R8 LMSは後方乱流を生みにくいため、追いかけるドライバーにとっては比較的追従しやすいマシンだと言われている。それでも、このマシンを15年以上にわたってドライブしてきたハーゼでも見たことがない光景だったようだ。
「誰かの後ろにぴったり入り込んで、そのまま張り付いて走り続けるドライバーなんて、ほとんど見たことがない。マックスはそれをやってのけるんだ」
フェルスタッペンは予選でポールポジションを獲得すると、4時間の耐久レースでもジュール・グーノン、ダニエル・ジュンカデラと共にトップチェッカーを受けた(後にタイヤ使用規則の違反で失格)。そのフェルスタッペンを難攻不落のノルドシュライフェ(ニュル北コース)でオーバーテイクした初めてのドライバーとなったハーゼは、マシンを降りて公式中継に「こんなに楽しいレースは本当に久しぶりだよ」と語っていた。
後日レースを振り返ったハーゼは、改めて“グリーンヘル”の歴史に名を刻んだ実感が沸いたようだ。
「クルマを降りたときは、まだファンやチームの反応も知らなかった。ただこのバトルに興奮していた。でも世界中の反応を見て……本当に信じられないよ。このレースがどれだけ評価されているかが分かるし、マックスがスポットライトを当ててくれたことに感謝している」
2番手スタートだったハーゼは、とある秘策を持っていた。フォーメーションラップでタイヤを徹底的に温め、GT3特有の繊細なウォームアップにまだ慣れていないフェルスタッペンの隙を突こうとしたのだ。これがレース中のオーバーテイクに繋がった。
そこからは激しい競り合いが続いた。そして終盤区間のロングストレート、ドッティンガー・ホーエでは互いの空気抵抗を崩し合う“サイドドラフト”の戦いとなり、まるでどちらが先にブレーキを踏むかのチキンレースになるかと思われたが、実際にはハーゼは無理をしなかった。
「ティアガルテン(ストレートエンド)までに前に出て最後に笑うのは自分だと思っていた。でも違った」
「彼はほんのわずかに前に出て、イン側をキープした。その時点で勝負は決まっていた。あそこで無理をする意味はない」
シェラー・スポーツPHXにとって本来、この週末は新人ニコ・ハントケの育成が目的だった。しかしハーゼとフェルスタッペンの激闘が話題をさらい、チームは一気に大きな注目を集めることとなった。
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