「フェラーリの女性支援を歓迎する」Wシリーズ責任者、取り組みは“本気”と太鼓判
女性限定フォーミュラであるWシリーズのCEOを務めるキャサリン・ボンド・ミュールは、フェラーリの“女性ドライバーを後押しする”姿勢を歓迎する考えを示した。
2019年から始まった、女性によるフォーミュラーカーシリーズであるWシリーズ。同シリーズについてはフェラーリが好意的な考えを示しているが、Wシリーズの代表であるキャサリン・ボンド・ミュールは、そのフェラーリの意向を歓迎するとコメントした。
昨年12月、フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、「フェラーリ・ドライバー・アカデミーでは今後、女性ドライバーを加入させることも検討している。それが今すぐ実現するように取り組んでいるところだ」とメディアに語り、女性ドライバーを育成に加える考えを示した。
ところが、彼のコメントはソーシャルメディアなどで批判を受けた。女性ドライバーを起用するに十分な実力が伴っていない、若しくは単なるPRに過ぎないといった批判だ。
しかしWシリーズのCEOを務めるキャサリン・ボンド・ミュールは、フェラーリの女性ドライバーへの関心は本物であり、ポジティブなものだと語っている。
「当然、フェラーリ入りを果たすようなドライバーが、Wシリーズから出てくることを願っています」と、彼女は話す。
「ソーシャルメディアでフェラーリが批判にあっていることは把握しています。しかし1年前、高いレベルでモータースポーツに参加している女性は多くはなかったということを、覚えておく必要があります」
「振り返ってみれば、女性のモータースポーツについて書かれたモノは今よりとても少なかったです」
「女性の進出は称賛すべきことです。今、モータースポーツにおいて女性進出の流れが加速しています。フェラーリが行なおうとしていることは、それを更に助けるものです」
「それが単なるマーケティング活動だとは考えていません。彼らは女性をF1に参加させることを、そして若いスターを彼らのアカデミーに集められるかといったことを、本当に望んでいると私は思っています。そして(女性の)F1ドライバーが誕生したら……正直に言って尊敬に値します」
Wシリーズは、2020年のF1アメリカGPとメキシコGPのサポートレースとして開催されることになっている。ボンド・ミュールCEOはこうした取り組みが、女性がF1ドライバーとなるための大きな後押しになると語っている。
そして、F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンも、組織多様性の推進を進め、女性をモータースポーツのトップレベルに引き上げる支援を行なっていくことを明らかにしている。
「モータースポーツでステップアップしていくには、多くのお金を使えることが求められます。才能の他にも、サポートやスポンサーシップが必要です」
ボンド・ミュールCEOはそう続ける。
「より良いプラットフォームで、彼女らがキャリアを進めていくにつれて、多くのスポンサーを獲得できることを願っています」
「ですから、これは極めて重要なことです。確かにロス・ブラウン氏がお話していたように、女性をF1に昇格させるという目標を持っています」
「しかしWシリーズは現在世界中で行なわれている様々な取り組みと同じく、“女性をF1に送る”という目標の初期段階にいると思っています」
Wシリーズは2020年からスーパーライセンスポイント付与の対象となる。ボンド・ミュールCEOはこれが重要な一歩だと強調した。
「初シーズンには、20名のドライバーに多くの経験を与え、彼女らのレーシングスキルの向上を助けました。そして2年目は、願わくば更に多くのことを行ないたいと思っています」
「他のブランドやシリーズが我々のドライバーをとても注意深く見始めてもいます。ですから我々は、目標を達成し始めているとも考えられます」
「F1への女性進出に近づきつつあります。Wシリーズは2年目にはチャンピオンにスーパーライセンスポイントが“15”与えられますが、それが彼女たちの助けとなるでしょう」
「しかし、チャンピオンは他のシリーズへと行く必要があります。別のチャンピオンシップでも、ポイントを稼ぐことができると願っています」
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