ロッテラー、来季WECのLMP1にプライベーターからの参戦を希望
アンドレ・ロッテラーは、ポルシェのLMP1撤退を受け、来季はLMP1のプライベーターチームに加入する可能性もあると示唆する。

アンドレ・ロッテラーは、昨年限りでアウディがWECのLMP1クラスから撤退したのを受け、今季からポルシェのLMP1プロジェクトに加わった。しかしそのポルシェも、今年限りでLMP1から撤退。ロッテラーが来季乗るLMP1クラスのシートは、今のところ確定していない。
ロッテラーは、すでにテチータからフォーミュラEのシーズン4に参戦することを決めている。ただ彼は、WECのLMP1クラスへの参戦も続けたいとしており、プライベーターチームに加入する可能性も残している。一方でLMP2クラスに参戦することに興味はないとしており、WECへの参戦を続けるならば、それはLMP1クラスだけだと断言する。
「LMP1でレースを続けたい」
ロッテラーはそうmotorsport.comに対して語った。
「多くのプライベーターチームが参戦すると聞いている。その中でどうやってバランスを取るつもりなのか、分からないけど」
「僕が聞いたところでは、(戦闘力を)均等にバランスさせることを検討しているようだ。しかしもちろん、トヨタが残るならばだ。実際そうなるだろうし、それならば僕は参戦したいと思う」
「もしそれが本当に良いプライベーターのプロジェクトなら、僕はそこでレースしたい。でも、まずは来年どんなチームが参戦してくるのか、見てみることにしよう」
「ただ参加することが全てじゃなく、それは理に適っていて、良いチームメイトがいる必要がある。そして、将来に向けて力強いモノを築き上げるための、過渡期とも言うべき1年になる可能性がある」
LMP1にプライベーターとして参戦するとみられているのは、ジネッタ、そしてバイコレスとBRエンジニアリング/ダラーラなどである。
LMP1のレギュレーションは「間違っていない」
LMP1クラスからは、前述の通りアウディとポルシェが撤退し、トヨタの将来も不透明な状況になっている。この理由は、これまでのLMP1クラスのレギュレーションに持続可能性が欠如しているからだと、多くの人が考えている。
しかしロッテラーは、高コストにもかかわらず、それぞれのマニュファクチャラーが複雑なハイブリッドシステムを求めたからだと主張。そしてこのレギュレーションは間違ったものではなかったと感じているという。
「間違っているとは思わない」
ロッテラーはそう語った。
「アウディとポルシェが他の場所に行き、他の何かをするということは、ただの決定に過ぎない」
「コストが高すぎると主張することもできるだろう。しかし、マニュファクチャラーは全て、その技術を望んでいたんだ。ポルシェと、トヨタと、アウディは、いつも一緒にワーキンググループで話し合い、この技術が欲しいと決めてきた」
「自動車業界では物事が少し変わっており、どんどん電気に移行していることを我々は皆分かっている」
昨年放棄されることになった2018年のLMP1レギュレーションについて、ロッテラーは次の様に語った。
「明るい未来があったのに、残念だ。クルマには最大3つのハイブリッドシステムが搭載される予定だった」
「クルマは素晴らしいし、素晴らしい戦いがある。レースという面では、僕にとっては最高のカテゴリーだ。僕らは素晴らしい戦いをして、チームには素晴らしい団結力があった」
「早い段階で終わってしまったのは残念だけど、それは時々あることだ。しかし、僕らはいずれ戻るだろう」
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この記事について
シリーズ | WEC |
ドライバー | アンドレ ロッテラー |
執筆者 | Rachit Thukral |