中嶋一貴「ラップタイムに関してはまだ改良の余地があり」/WECメキシコ
7号車トヨタTS050HYBRIDを担当するマイク・コンウェイがLMP1クラス3番手、トヨタ最速を記録した。

約1ヵ月半の夏休みの後、世界耐久選手権(WEC)第5戦メキシコシティ6時間レースでシーズン後半戦が開幕した。
金曜日のエルマノス・ロドリゲス・サーキットは朝から雨が降り注ぎ、夕刻からスタートしたフリー走行1回目は完全なウエットコンディションで行われた。
セッションが進むにつれてコースは乾き始め、使用タイヤもインターミディエイトからドライへと変更になったが、コースが完全に乾いたのは最後の30分だけ。セッティングに費やす時間も限られており、チームは空力デバイスのアジャスト、スリックタイヤの評価に注力した。
さらに週末に予想される雨天レースに備え、ウェットコンディションでのハイブリッド・エネルギーのリカバリー、ターボのブースト調整など、細かい作業をトヨタの2台は行ったという。
チェッカーフラッグ後に7号車トヨタTS050HYBRIDを担当するマイク・コンウェイがLMP1クラス3番手、トヨタ最速を記録した。
セッション終了後、トヨタ陣営は次のようにコメントを寄せた。
小林可夢偉(TS050 HYBRID #7号車):
「変わりゆくコンディションの中での1セッションを終えただけなので、状況を語るのは難しいです。コース上の混雑もあり、我々はまだクリアラップでのアタックは出来ていません。いつもは金曜日に行っている車両バランスに関する作業をこれから進めていき、明日は更なるパフォーマンス向上を目指します」
マイク・コンウェイ(TS050 HYBRID #7号車):
「ウェットコンディションを含む、この週末に向けてのあらゆるコンディションでの準備が出来ました。時間が限られていたので、まだ改良すべきポイントはあります。まずまずのスタートが切れたと思いますが、まだ幾つかの領域でやるべきことがあり、それによってラップタイムは向上していくはずです」
ホセ・マリア・ロペス(TS050 HYBRID #7号車):
「今日は、この週末予想される天候へ向けて3タイプのタイヤ全てを試すことが出来たので良かったです。我々の走行ペースは悪くないと思いますが、まだレースウィークは始まったばかりですし、ここからどこまで改良出来るかが重要です」
中嶋一貴(TS050 HYBRID #8号車):
「コンディションがめまぐるしく変わる中で、全てのタイヤを試すことが出来ました。ドライブの難しい状況で、ドライコンディションでのラップタイムに関してはまだ改良の余地があります。とはいえTS050 HYBRIDの感触は良いので、更なるパフォーマンスを引き出すべく作業を続けます」
セバスチャン・ブエミ(TS050 HYBRID #8号車):
「ウェットからドライまで全てのコンディションを経験することが出来ました。1セッションしか無い金曜日だったので、いつものように充分なデータを得られていません。これからTS050 HYBRIDを最善の状況にすべく準備をする必要があり、明日は忙しい一日になるでしょう」
アンソニー・デビッドソン(TS050 HYBRID #8号車):
「ニュルブルクリンクの後の長い休暇を終えて、レースの現場に戻れたことを喜んでいますし、私自身にとっては初めて走るこのサーキットへの準備も出来ました。TS050 HYBRIDの感触は良いですし、良いリズムで走れていると思います。まだまだやるべきことは多いですが、バランスには満足しています」
※文中コメントはTOYOTA GAZOO Racing NEWSより抜粋。
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この記事について
シリーズ | WEC |
イベント | メキシコ |
ロケーション | アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス |