2019年WECセブリングは1500マイル戦に。IMSA12時間レースと併催
2019年FIA世界耐久選手権のセブリング戦は1500マイルで争われることが決定した。

来年より新たなシリーズへと変革を遂げるWEC。WECはル・マン24時間レースを最終戦に移すことを目的に、来季"スーパーシーズン"(2018/19年)と称された移行期に入る。
このシーズンにはアメリカ戦としてサーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レースに代わり、セブリングでのレースが加わる。そのWECセブリング戦は402周、つまり1500マイル(2,414km)で争われることが決定した。
WECセブリング戦は2019年3月に行われるIMSAの伝統的なイベント、セブリング12時間レースとの併催だ。土曜日の午前10時から午後10時までIMSAの12時間レース、その2時間後にWECセブリング1500マイル戦がスタートする予定だ。
セブリング戦がWECシリーズに復帰するのは2012年以来のこと。当時は12時間レースとして開催され、その優勝車は325周した。また今季IMSAセブリングで優勝したキャデラックDPiは348周を記録している。よってWECセブリングは計算上、12時間+2時間弱ほど要すると想定できる。
しかしDPi車両に比べてLMP1車両は速度が高く、WECの方がコーションの期間が短くなる可能性があるため、WECセブリングも12時間以上要さずに終了する可能性はある。
LMP1のレギュレーション調整
これまでハイブリッドエンジンを搭載したLMP1-Hクラスとそれ以外のLMP1-Lクラスが分けられて争われてきた。しかし来季よりその2クラスが「LMP1クラス」として統合されることがメキシコシティで発表され、そのアイデアがFIAからの承認を受けた。
元々2クラスに分かれていたLMP1クラスだが、ハイブリッド車両の消費燃料のアドバンテージを維持してもラップタイムパフォーマンスを均等するために、ノンハイブリッド車両に対し1周あたりの使用可能燃料量を増加させるという。
さらに2014年に導入された燃料流量規制はターボエンジンのメリットをなくしたため、プライベーターのLMP1クラス参戦のハードルを下げる役割を果たしている。またエアロダイナミクス面では表面の気流コントロールの使用を「複雑化かつ、高額化する可能性がある」という理由で禁止している。
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シリーズ | WEC |
執筆者 | Jamie Klein |