レースレポート
WEC Shanghai
WEC上海:レベリオンが今季初優勝。トヨタは意地のダブル表彰台
WEC第3戦上海4時間レースの決勝は、レベリオン・レーシングの1号車が今季初優勝を果たした。
松本 和己
編集: 2019/11/10 10:08
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FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦、上海4時間レースの決勝が行われ、レベリオン・レーシング1号車(ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ノーマン・ナトー)が今季初優勝を挙げた。
ポールポジションはレベリオン1号車。チームLNTのジネッタ勢が2、3番手に続き、1周2.74秒相当の重いハンディキャップを抱えるトヨタTS050 HYBRIDは7号車(小林可夢偉)が4番手、8号車(セバスチャン・ブエミ)が5番手からのスタートとなった。
スタートでは1号車(ノーマン・ナトー)の加速が鈍り、大きく後退。代わってジネッタ6号車がトップに立ち、トヨタ7号車がその後を追った。7号車のステアリングを握る小林は一瞬の隙を突いて6号車を抜いてトップに浮上するが、ストレート速度には大きな差があり、難なく6号車が首位を取り戻した。
さらに、ジネッタ5号車もストレートスピードを活かして7号車をパス。ジネッタがワンツー体制を築いた。総合4番手は、LMP2クラス首位のジャッキー・チェンDCレーシング37号車。5番手のトヨタ8号車はストレートでこれを抜きあぐねるシーンもあったが、レース開始から5分ほどのところでオーバーテイクに成功し4番手とした。
その後、トヨタ8号車は徐々に7号車との差を詰めていき、レース開始から13分ごろにバックストレートでポジションが入れ替わった。一時はLMP2クラスに埋もれかけていたレベリオン1号車もペースを徐々に回復し、7号車に迫った。
ジネッタ5号車がスタートから38分のところで最初のピットストップをする中、トヨタ7号車がバックストレートエンドでLMP2クラスのマシンに詰まった隙を狙い、レベリオン1号車がオーバーテイクに成功した。1号車は翌周にピットに飛び込み、タイヤを交換。ドライバーもグスタボ・メネゼスへとバトンタッチした。
LMP2クラスのマシンも続々とピットに入る中、トヨタの2台は24周を走り終えてピットインし給油を行った。トヨタ8号車は、なんとかジネッタ5号車の前、2番手でコースに復帰。トヨタ7号車は4番手となった。
4輪駆動のトヨタTS050は、2スティント目に入ったタイヤをうまく使えている様子。8号車はトラフィックの処理に苦しむジネッタ6号車との差を詰めると、トラクションの良さを活かし、レース開始から1時間が経過したところでついにトップに立った。一方、トヨタ7号車は新しいタイヤを履くレベリオン1号車に追われ、オーバーテイクを許してしまった。
コーナリングでギャップを稼ぐ8号車に対し、パワーで勝るジネッタ勢がストレートで迫る展開が続くかと思われたが、ジネッタの2台はピットに入りそのまま何もせずにピットを出た。
すると、レーススタート前にレベリオン1号車をパスしたとして、ジネッタの2台とトヨタ7号車にドライブスルーペナルティが科せられることがアナウンスされた。失速した1号車を、スタートラインの手前でオーバーテイクしてしまったと判断されたのだ。ジネッタ勢の”謎のピットイン”は、ペナルティを先に消化してしまおうという動きだったようだ。
これでトップを走るトヨタ8号車と、レベリオン1号車に有利な展開となった。ペースが良いのは2番手に浮上したレベリオン1号車。トヨタ8号車に迫ると、スタートから1時間20分経過を前に8号車を難なくオーバーテイクし、先頭に躍り出た。
トップに立ったレベリオンは快調に飛ばし、20秒近いリードを築いて2度目のピットインを行い給油を行った。それよりも先にジネッタ6号車がピットに入っていたが、こちらは作業で大幅にタイムロスし、レベリオンよりも後からコースに復帰。これで周回遅れとなってしまった。
トヨタ2台は49周を走り終えてピットイン。8号車にはブレンドン・ハートレー、7号車にはホセ・マリア・ロペスが乗り込み、タイヤ交換を済ませてピットを離れた。
2度目のピット作業を終えて、レベリオン1号車が30秒以上のリード。トヨタ8号車、7号車というトップ3となった。レース後半はこの位置関係が大きく変わらないまま、各車が3度目のピット作業を実施。1号車はブルーノ・セナ、8号車には中嶋一貴、7号車にはマイク・コンウェイが乗り込んだ。
今回はあまりアクシデントのないレースとなっていたが、残り1時間あまりのところで、95号車アストンマーチンの左リヤタイヤにトラブルが発生。最終コーナー手前にタイヤのデブリが散乱したことで、フルコースイエローが出された。この間にトヨタの2台を含め、各車がピットインを実施。レベリオン1号車はここでリヤタイヤ2本を交換した。
これでレベリオン1号車はさらにペースアップ。1分51秒台のラップタイムを刻んで2番手のトヨタ8号車との差をさらに広げていった。
第1スティント以外は安定した走りを見せたレベリオン1号車。レース残り6分の時点でトヨタ7号車を周回遅れとし、トヨタ8号車にも1分以上の差をつけてトップチェッカーを受けた。トヨタ勢が失格となった昨年のシルバーストン以来の勝利を、ポール・トゥ・ウィンで飾った。
トヨタ勢は重いハンディキャップに苦しみながらも8号車が2位、7号車が3位に入り、ダブル表彰台を獲得した。
ジネッタ勢は、レース序盤でワンツー体制を築くも、ドライブスルーペナルティを消化してからはペースが上がらず、好結果を残すことができなかった。
■LMP2クラスは山下健太好走。LM-GTE Proはフェラーリが制す
LMP2クラスは、スタート後の混乱の中でトップに浮上したジャッキー・チェンDCレーシング37号車が集団から抜け出す形に。しかし優れたペースを発揮したJOTA38号車が37号車を交わすと、そのままトップを譲らずクラス優勝を挙げた。
クラス4番手からスタートしたハイクラス・レーシング33号車は山下健太がスタート担当。2時間13分ほどドライブし、クラス2番手まで浮上してマシンを降りた。その後、33号車は徐々にポジションを落としてしまい、クラス6位でレースを終えた。
LM-GTE Proクラスは、スタート直後にアストンマーチン95号車がトップに浮上。とはいえ全6台が連なり接戦を繰り広げた。ポールポジションのポルシェ92号車がトップに立つ場面もあったが、ピットでのアンセーフリリースがあり、ペナルティを受けて後退した。
レース残り1時間あまりのところでトップを走っていた95号車にタイヤトラブルが発生したことで、フェラーリ51号車が首位に浮上。レース終盤はポルシェ92号車が追い上げを見せるも、51号車が逃げ切りトップでチェッカーを受けた。
LM-GTE Amクラスは、チーム・プロジェクト1の56号車ポルシェがトップに立っていたが、1周目の接触でドライブスルーペナルティが科せられ後退。代わって首位に立ったTSスポーツの90号車アストンマーチンがそのままレースを支配し、クラス優勝となった。
MRレーシングの70号車フェラーリは、ケイ・コッツォリーノが終盤に気迫の走り。AFコルセの54号車のジャンカルロ・フィジケラとのバトルを制し、クラス7位でレースを終えた。
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【リザルト】WEC第3戦上海4時間レース:決勝結果
順位 # ドライバー クルマ クラス 周回数 タイム 差 ピット 1 1 ブルーノ セナ
グスタボ メネゼス
ノーマン ナトー Rebellion R13 LMP1 125 5 2 8
セバスチャン ブエミ
中嶋 一貴
ブレンドン ハートレー Toyota TS050 Hybrid LMP1 125 1'06.984 5 3 7
マイク コンウェイ
小林 可夢偉
ホセ・マリア ロペス Toyota TS050 Hybrid LMP1 124 1 lap 6 4 5
ジョーダン キング
Ben Hanley
Egor Orudzhev Ginetta G60-LT-P1 LMP1 124 1 lap 6 5 6
Charlie Robertson
Mike Simpson
Guy Smith Ginetta G60-LT-P1 LMP1 123 2 laps 6 6 38
ロベルト ゴンザレス
アントニオ フェリックス・ダ・コスタ
アンソニー デビットソン Oreca 07 LMP2 121 4 laps 5 7 37
ホーピン タン
Gabriel Aubry
Will Stevens Oreca 07 LMP2 121 4 laps 5 8 22
Philip Hanson
Filipe Albuquerque
Paul di Resta Oreca 07 LMP2 121 4 laps 5 9 36
トーマス ローラン
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