アストンマーチン、WECワークス参戦を終了。LM-GTE Proクラスはポルシェとフェラーリのみに?
アストンマーチンは、FIA世界耐久選手権でのLM-GTE Proプログラムを終了し、ワークス参戦から撤退すると発表した。

FIA世界耐久選手権(WEC)のLM-GTE Proクラスに参戦していたアストンマーチンは、WECへのファクトリー参戦を終了することを発表した。
アストンマーチンは2019-2020年シーズンの同クラスドライバーズタイトルとマニュファクチャラーズタイトルを獲得したが、声明によると「ヴァンテージGTモータースポーツプログラムの戦略的な焦点を、カスタマー業務への集中に切り替える」と発表。プロドライブと組んでワークス参戦していたWECのプログラムを終了することを明かした。
アストンマーチンは、2020年初頭にカナダの実業家であるローレンス・ストロールが大株主に。2021年はF1チームのレーシングポイントをリブランドする形で、アストンマーチンがF1参戦を開始することになる。
スポーツカーレースにおいては、2005年にプロドライブとパートナーシップを締結したアストンマーチン。DBR9で国際レースに復帰し、以降毎年ル・マン24時間レースを戦ってきた。
2017年からは2018-2019年のWECスーパーシーズンに向けて始動した第2世代ヴァンテージGTEの開発を進め、直接プロドライブに資金を提供してきたアストンマーチン。GTE Proクラスの参戦には終止符が打たれたものの、プロドライブとは新たに複数年契約を締結。GTE、GT3、GT4カテゴリーのフロントエンジンGTレーシングマシンを製造・販売していくとしている。
アストンマーチンは、2019-2020年シーズンのWECでの成功について、第2世代ヴァンテージGTEに設定された”全ての目標を達成”したことを意味すると主張した。
アストンマーチン・レーシングのデイビッド・キング社長は、以下のように語った。
「2020年は国際的なモータースポーツにおいて、ヴァンテージにとって前例のない成功の年となった。GTEからGT3、エントリーレベルのGT4まで、すべてのレベルで大きな成功を収めた」
「しかし、ヴァンテージはもっと多くのものを達成するだろう。GTレースの最も重要なイベントでの成功を追求するために、今こそファクトリーサポートのウェイトをパートナーにシフトさせるべきだという結論に至った」
WECスーパーシーズンは5メーカー10台がフル参戦していたLM-GTE Proクラスだが、スーパーシーズン終了後にフォードとBMWが撤退。さらにアストンマーチンまでもが同クラスの参戦を終える。
なお、ポルシェはすでに2021年のLM-GTE Proクラス参戦を発表しており、フェラーリもAFコルセと共に参戦を続ける意向だ。
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この記事について
シリーズ | WEC |
チーム | アストンマーチン・レーシング |
執筆者 | Gary Watkins |