アウディがLMDhプロジェクトの詳細を発表。2023年デイトナ24時間でのデビュー目指す
アウディは、LMDhのプロトタイプマシンで2023年から耐久レースの最高峰に参戦することを目指しており、これらの車両はカスタマーチームにも提供可能であることが明らかとなった。
2016年限りで世界耐久選手権(WEC)から撤退したアウディは、ル・マン24時間レースでポルシェに次ぐ歴代13勝を挙げている。彼らは現在、LMP2マシンをベースとした新カテゴリー、LMDhの車両を開発して耐久レースの最高峰の舞台にカムバックしようとしている。
LMDhマシンはボッシュ製の標準的なハイブリッドシステムに、各メーカーが製造したボディワーク、パワートレインを使用するが、LMDhは今後、WECでハイパーカーと共に戦うことができる上、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ではノンハイブリッドの現行DPiクラスに代わって最高峰クラスとなる。
そしてこの度アウディは声明を発表し、まだ名前の付けられていないプロトタイプ車両のコンセプトが“ほぼ固まっている”こと、そして開発は姉妹ブランドであるポルシェと“密接に協力して”進めていることを明らかにした。
新型LMDh車両は2022年の第1四半期にコースデビューする予定で、2023年のデイトナ24時間レースで本格的な競技デビューを飾ることとなる。
また、アウディ・スポーツのファクトリーレースに関するプロジェクトを率いるアンドレアス・ルース曰く、LMDh車両による参戦がスタートする当初から、ファクトリー車両とカスタマー車両が共に走ることを想定しているようだ。アウディのカスタマーチームと言えば、2004年にチーム・ゴウが、2005年にチャンピオン・レーシングがアウディR8を走らせてル・マン24時間で総合優勝している。
Team Goh Audi R8, Le Mans 2004
Photo by: Jeff Bloxham
「LMDhプロジェクトでは、我々がスポーツプロトタイプに取り組み始めた当初の哲学を引き継いでいる」とルースは語る。
「アウディR8は、2000年から2006年にかけて80レースで63勝という結果を残し、この時期で最も成功したプロトタイプとなっただけでなく、カスタマーチームの手にも渡った。それは彼らにとって非常に扱いやすいマシンだった」
「これは電動化する我々の新たなプロトタイプにおいても前提となっている」
「我々の目標は、ファクトリーと並行して、プロのカスタマーチームにも最初からマシンを提供することだ。それをどのようにして行なうかの詳細は現在検討中だ」
ルースはさらに、シャシーのパートナーを選定済みで、エンジンのコンセプトも既に決まっているとして、アウディが「ファンを興奮させるような見た目にしようとしている」と述べ、「我々は最初のプロトタイプを来年の早い時期を完成させ、第1四半期には初走行を完了させることを目標としている」と付け加えた。
またアウディ・モータースポーツの代表であるユリウス・ゼーバッハはこう語った。
「フォルクスワーゲン・グループの強みは、ロードカー開発における各ブランドのコラボレーションだ。我々は既に実績のあるそのモデルをモータースポーツでも実現させようとしている」
「先日我々はポルシェと共通のプラットフォームで開発されたアウディRS e-tron GT1を発表したが、その新しいスポーツプロトタイプ車両も(ポルシェと協力して開発しながらも)正真正銘のアウディとなるだろう」
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