24時間戦って、11秒届かず……BMW、2位表彰台に心境複雑「戦えたことを誇りに思う」
BMWは、ハイパーカー時代におけるル・マン24時間レース初表彰台を獲得したが、優勝にはあと一歩届かなかった。
#20 BMW M Team WRT BMW M Hybrid V8: Robin Frijns, Rene Rast, Sheldon Van Der Linde
写真:: James Moy Photography via Getty Images
20号車BMW M Team WRTのドライバーたちは、ル・マン24時間レースの様々な場面で首位を走りながらも僅差でトヨタ7号車に敗れたことについて、「胸が痛む」と率直な心境を明かした。
ロビン・フラインス、シェルドン・ファン・デル・リンデ、レネ・ラストがドライブした20号車は、第94回ル・マン24時間レースを総合2位でフィニッシュ。優勝したトヨタ7号車との差はわずか10.9秒だった。
20号車はレーススタート直後に首位に立つなど、24時間を通じて優勝争いに加わり、終盤まで2台のトヨタと12号車Cadillac Hertz Team JOTAを相手に4台によるトップ争いを展開した。
気温の変化やセーフティカー導入によって勢力図は何度も入れ替わったが、日曜午後に優勝を掴むだけのペースがなく、BMWは1999年以来となるル・マン総合優勝は果たせなかった。
フラインスは、LMDh車両M Hybrid V8で挑む3回目のル・マンでここまで戦えたことを誇りに思う一方、勝利を逃した悔しさを隠さなかった。
「もちろん、喜びよりも悔しさのほうが大きいよ。長い24時間レースで、本当に浮き沈みの激しい展開だった。序盤はスタートを決めてすぐに首位に立ち、少し後続を引き離すこともできていたから、大きな期待を抱いていたんだ」
「その後、問題と言うほどではないけれど、ペースが少し落ちた。そして夜になると盛り返してきた一方で、トヨタが突然そこに現れた」
「全体としては、ファンにとって見応えのあるレースだったと思う。退屈な時間はほとんどなかった。でも、勝者だけが意味を持つレースで2位に終わるのは少しつらい。しかも首位との差はたった10秒だからね」
「現実は現実だ。また来年戻ってくるしかない。でも、BMWのすべてのスタッフを本当に誇りに思っている。彼らは先頭で戦えるクルマを用意してくれたし、その点については胸を張るべきだと思う」
Winners #7 Toyota Racing Toyota TR010 Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Nyck De Vries, second place #20 BMW M Team WRT BMW M Hybrid V8: Robin Frijns, Rene Rast, Sheldon Van Der Linde, third place #8 Toyota Racing Toyota TR010 Hybrid: Sebastien Buemi, Brendon Hartley, Ryo Hirakawa
Photo by: Marc Fleury
BMWは2024年にM Hybrid V8をデビューさせた。しかしプログラム立ち上げ当初は思うような結果を残せず、世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラス初優勝を挙げたのも、先月のスパ戦が初めてだった。
「一方では、プロジェクトにとって大きな成功だよ。今日まで、僕たちはル・マンで技術的なトラブルなしに完走したことがなかった」
そうフラインスは続けた。
「今回はトップ5フィニッシュを明確な目標に掲げてここへ来た。でも実際には表彰台に上がり、勝つ寸前までいった。本当に大きな成功だ」
「でもその一方で、ル・マンで勝てるチャンスがあるなら勝ちたいものなんだ。そこまで近づいたからこそ悔しい。人生でもう一度こんなチャンスが巡ってくるとは限らないからね。見ての通り、僕ももう若くはないんだ」
ファン・デル・リンデもチームメイトの思いに同意した。
「ル・マンで初めての表彰台だから、そのことは大いに誇るべきだと思う。でも同時に、10秒差で負けたという事実はやはり痛い」
「残念ながら最後の数スティントでは十分な余力がなかった。でも、必ずまた挑戦しに戻ってくるつもりだ」
BMWモータースポーツ責任者のアンドレアス・ルースは2位という結果に「後悔はない」としつつも、残り6時間で導入された2回目のセーフティカーが20号車の勝機を遠ざけたとの見方を示した。
「2回のセーフティカーでは、我々はかなり運が悪かった。特に最後のセーフティカーによって状況が少し難しくなった」
「セーフティカーが入る直前、我々はコース上のポジションではかなり有利だったが、エネルギー残量では少し不利な状況にあった」
「ところがセーフティカーによって、そのトラックポジションの優位性は完全にゼロになり、残ったのはエネルギー面での不利だけだった」
「その後は他車と同じエネルギーサイクルに戻す必要があり、再び13周スティントなどをこなさなければならなかった」
もっとも、セーフティカーがなければ勝てたかと問われると、ルースは慎重な姿勢を崩さなかった。
「いや、そこまでは言わない。それは言い過ぎだろう。確かに状況は違ったものになっていたはずだ。でも、『あれがなければ勝っていた』と断言することは決してできない」
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