キャデラック、LMDh車両「プロジェクトGTPハイパーカー」を初公開。2023年からWECとIMSAに参戦
キャデラックは、2023年にデビューする予定のLMDhプロトタイプカーの写真と技術的な詳細を初めて明らかにした。
キャデラックは、2023年デビュー予定のLMDhプロトタイプカーの写真とティザー映像、技術的な詳細を初めて明らかにした。
このマシンには、「プロジェクトGTPハイパーカー」のワーキングネームがつけられている。FIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラス、両シリーズのトップクラスが名前に入れられている形だ。ただ、正式デビュー時には違う名前がつけられることになるだろう。
2023年にWECとIMSA両方に参戦する予定のこの車両は、2017年からIMSAに参戦している現行プロトタイプ、DPi-V.Rとの類似性を保っている。
キャデラックはLMDh規定の自由度を利用し、ノーススターLMPやDPi-V.Rに続く、キャデラック第3世代のプロトタイプカーに”ブランドの主要な特徴”を盛り込み、未来につながるクルマに作り上げたという。
グローバルキャデラックの副社長であるロリー・ハービーは、WECやIMSAでのレースは、キャデラックの「能力、クラフトマンシップ、テクノロジーを実証する機会」になると述べた。
プロジェクトGTPハイパーカーは、キャデラック・レーシングとキャデラック・デザインが共同で、ダラーラの次世代LMP2をベースに開発している。だが今回発表された車両の画像は、かなり加工されていると見られており、完成した実車が大幅に違うものになる可能性もある。
キャデラックは6月9日(木)に実施したバーチャル発表会でこのマシンが新型の5.5リッターV8エンジンを搭載し、LMDhで義務付けられた標準ハイブリッドシステムと組み合わせると発表している。
現行のDPi-V.Rは自然吸気(NA)の5.5リッターV8エンジンを搭載しているが、プロジェクトGTPハイパーカーがNAなのか、ターボなのかは明らかにされていない。
ただ、LMDhの規則ではパワートレインの内燃機関部分の最低重量を180kgと定めており、5.5リッターもの大排気量エンジンの場合、NAになる可能性が高いだろう。
プロジェクトGTPハイパーカーは、年末に行なわれるIMSAの公式テストに先立ち、間もなく(発表時の呼称は”今夏”)テストを開始する予定だとされている。
この発表会では、キャデラックの具体的な参戦体制は明らかにされなかったものの、ル・マンに訪れていた、GMスポーツカーレーシングプログラムマネージャーであるローラ・クラウザーは、WECでは1台体制、IMSAには2台で参戦し、ル・マンには「より多くの車両を持ち込む」意向であることを明かした。
2023年のル・マンに、何台エントリーするつもりなのかと問われると、クラウザーは「(レース主催者である)ACOがどう許可するか、見てみましょう」と答えた。
「ル・マンは招待されるものであって、行くことを選べるものではありません」
キャデラックは昨年8月に、LMDhプログラムのファクトリーチームとしてチップ・ガナッシ・レーシングとアクション・エクスプレス・レーシングを選んでいるが、2チームでプログラムをどのように分担するかについて、クラウザーは確認を避け「それは後日発表されます」と述べた。
チップ・ガナッシは、フォードGTを走らせ2016年のル・マンでLM-GTE Proクラス優勝を果たしており、キャデラックのWECプログラムを運営する可能性が高いだろう。一方、アクション・エクスプレス・レーシングもル・マン参戦を希望する意向を示している。
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