ダニール・クビアト、2022年はG-ドライブからWECのLMP2クラス参戦へ。「彼のF1キャリアはまだ終わっていない」とチーム代表
元F1ドライバーのダニール・クビアトが、G-ドライブからのWEC参戦を発表。今季から本格的にスポーツカーレースに挑戦することとなった。

かつてレッドブル、トロロッソ(アルファタウリ)で活躍した元F1ドライバーのダニエル・クビアトは、G-ドライブからWEC(世界耐久選手権)のLMP2クラスに参戦することを発表した。
クビアトのチームメイトとなるのは、レネ・ビンダーとジェームズ・アレン。共にELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)などで耐久レースの経験があるが、WECフル参戦は初となる。またカーナンバーの26は、奇しくもクビアトのF1時代のパーソナルナンバーでもある。
またG-ドライブは、6月のル・マン24時間で2台目のマシンをエントリーする計画であることも明らかにした。エントリーが許可されれば、G-ドライブのチーム代表であるロマン・ルシノフ、昨年リシャール・ミル・レーシングからLMP2クラスを戦った女性ドライバー、ソフィア・フローシュがドライブすることになる。なおふたりはELMSにも参戦予定だが、3人目のドライバーは未発表となっている。
2020年シーズンを最後にF1のレギュラーシートを失ったクビアトは、2021年はアルピーヌF1のリザーブドライバーを務めていたが、目立ったレース活動をできずにいた。そして2022年、彼はスポーツカーレースに本格挑戦することとなる。
昨年末、ポルトガルのエストリルでG-ドライブのLMP2車両を初めてテストしたクビアトは、次のように語る。
「WECのプロトタイプクラスほど、激しい競争が繰り広げられているカテゴリーや選手権はほとんどない」
「耐久レースの最高峰を戦うG-ドライブ・レーシングでWECデビューを飾れることが楽しみだし、WEC、そしてル・マンでの勝利を目指したい」
またチーム代表のルシノフは、同郷のクビアトについて「ロシアの偉大なスポーツ選手のひとり」だとして次のように語った。
「彼がG-ドライブと契約したことは非常に大きな意味を持つ」
「ダニールがGP3にいた頃から彼のキャリアを追いかけていて、常に連絡も取っていた。非常に才能があると思うし、彼のスタイルが好きだ」
「彼にル・マンで勝利するチャンスを与えたかったんだ。私は彼のF1キャリアが終わった訳ではないと思っている」
ルシノフはまた、クビアトが2017年末に一度F1のシートを失い、フェラーリとリザーブ兼開発ドライバーとして契約する前にも、2018年のELMSにG-ドライブから参戦するオファーを出していたと明かした。結果的に4年越しにラブコールが実った形であり、ルシノフは今季のラインアップに自信を持っている。
「ダニールが加わったことで、先頭争いをするための速さと経験を持つ、非常に強力なパートナーシップが形成された」
「ル・マンでは速さがあったものの、ここ数年は運が味方してくれなかった。しかし、LMP2の2台目の投入が認められれば、我々は非常に強力なふたつのチームを構えることとなり、再びクラス優勝を狙うことができると信じている。我々は準備万端だ」
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