元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデ、現役引退を発表。かつてはザウバー契約問題で時の人に
元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデが、現役引退を発表した。
かつてケータハムからF1に参戦し、最近ではスポーツカーレースを主戦場に活躍していたギド・ヴァン・デル・ガルデ。彼は2023年シーズンをもって現役を引退することをSNSで発表した。
1985年生まれのヴァン・デル・ガルデは2002年にカートの世界王者となり、2008年にはフォーミュラ・ルノー3.5でタイトルを獲得。GP2(現FIA F2)で4年間走った後、2013年に新興チームのケータハムからF1デビューを果たしたが、ヴァン・デル・ガルデがF1を走ったのはこの1シーズンだけであった。
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
Giedo van der Garde, Caterham CT03 Renault
その後、2014年にはザウバーのリザーブドライバーを務めたヴァン・デル・ガルデだったが、翌年には契約トラブルに発展した。ヴァン・デル・ガルデは2015年のレギュラードライバーとしての契約を結んでいたが、チームはマーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセを起用したのだ。
ヴァン・デル・ガルデはザウバーを相手取って裁判を起こし、勝訴することに成功したが、彼のシングルシーターキャリアはここで終わりとなってしまった。その後はヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)のLMP2王者となり、WEC(世界耐久選手権)、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を渡り歩いた。
今季はTDSレーシングからIMSA、ユナイテッド・オートスポーツからWECのLMP2クラスに参戦し、10月のIMSAプチ・ル・マンでのクラス2位を最後にキャリアに幕を下ろしたヴァン・デル・ガルデ。「今日でレースとはお別れだ。少し寂しい?……そうかもね。でもそれと同時に、幸せで誇らしい気持ちだ。激動のレース人生だった」と綴った。今後は家族との時間を増やし、F1評論家の仕事と起業家としての仕事に集中したいという。
今年初め、motorsport.comの姉妹媒体であるGP Racingのインタビューに応えたヴァン・デル・ガルデは、ザウバーとの契約問題に揺れた2015年が人生で最も困難な時期であったとしながらも、それが自分を人間として強くしてくれたと振り返った。
「僕にとっては最悪な時期だった」
「僕はレースドライバーのひとりになりたかったし、契約も結んでいた。でも突然、彼らは他のふたりのドライバーを起用したんだ」
「かなりキツかった。でもF1では時々予想外のことが起こるし、思い通りにいかないこともある。当時はチームにとって資金が非常に問題になっていて、彼らが生き残るためにはお金が必要という状況だった」
「あの年ドライブしていれば良いシーズンを送るチャンスだったし、ポイントも獲得できたかもしれないから残念だ。ポイント圏内を争ったりして、自分の能力を世間に示すことはできずじまいになってしまった」
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