WEC Fuji

フェラーリ、WEC富士での1周遅れは本来の実力?「前戦モンツァと比べて差が広がったわけじゃない」

フェラーリは、WEC富士6時間レースを周回遅れの4位、5位で終えたが、これはトヨタと優勝を争ったモンツァと比べてパフォーマンスを落としたからではないという。

#50 Ferrari AF Corse Ferrari 499P: Antonio Fuoco, Miguel Molina, Nicklas Nielsen

 WECのハイパーカークラスに参戦しているフェラーリは、ワンツーフィニッシュを飾ったトヨタ勢から1周遅れに終わったWEC富士でのパフォーマンスについて、前戦モンツァとほぼ同じだと主張した。

 フェラーリのレース兼テストチーム・マネージャーであるジュリアーノ・サルヴィは、「ル・マン24時間レースの後、このポジションはほとんど変わっていない」と語った。

「トヨタと比較して、我々のポジションは多かれ少なかれ予想通りだった」

 7月のモンツァでは、フェラーリ50号車がトヨタの7号車と優勝争いを展開し、16.5秒差の2位となっている。しかしサルヴィはこの結果が、フェラーリとトヨタの相対的なパフォーマンス差について、誤ったイメージを与えていると強調した。

 モンツァから、トヨタとの差は広がっているのかと問われ、サルヴィは次のように答えた。

「いや、結局のところそうではない」

 彼はレーススタート直後のセーフティカーと、デブリ回収のための短いフルコースイエロー以外はクリーンなレースとなったWEC富士で、1週遅れのフィニッシュとなったのは「想定内だった」と語る。

 モンツァではセーフティカーが3回出動しており、それによって差が縮まりトヨタとの接戦が演出されたとフェラーリは考えているのだ。

 富士でフェラーリが唯一驚いたのは、スタート直後に首位に立ったポルシェ6号車が素晴らしいレースペースを見せ、3位となったことだという。

「予想外だったのは、ポルシェの速さだった」とサルヴィはレース後に語った。

「それにはかなり驚いた。我々はここで、3番目のチームだったんだ」

 サルヴィは、フェラーリが慎重なタイヤ戦略をとったことを認めたが、それは正しい戦略だったと主張している。

 ポルシェ6号車は終始ミディアムタイヤで走行。トヨタ勢は一時より摩耗が厳しい左側のタイヤにハードタイヤを使ったこともあったが、これはあまり良くなかったようで、基本的にはミディアムタイヤを多用した。

 一方、今季これまでタイヤのデグラデーションに苦しめられることが多かったフェラーリは、ハードタイヤを多く使った。

「我々はここ富士に来たことがなかったし、コースを知らなかったから、タイヤへのアプローチは控えめだった」

「プラクティスが(雨に見舞われ)あまりうまくいかなかったから、ダブルスティントで走ることができていなかったんだ」

 

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