LMDhクラスとLMハイパーカー、同レベルのパフォーマンスに調整へ
FIAは、WECにおいてLMDhプロトタイプ車両とLMハイパーカーが同レベルのパフォーマンスレベルにすることを目指しているという。
写真:: Peugeot Sport
3月6日にジュネーブで開催されたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)は、今年1月に世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権が発表した新しいプロトタイプカーのカテゴリ『LMDh』の全体的な原則を承認した。
しかしWMSCの発表によると、2021-22年シーズンからLMDhクラスがWECに参戦し、LMHクラスの車両と戦うことになる際は、パフォーマンスが同じレベルになるように調整されるという。
「パワーユニットの性能や空力特性、車重などのパラメーターは、ル・マン・ハイパーカー(LMH)とLMDhの両方が調整され、確実に両方が同じパフォーマンス・ウィンドウで運用されるようにする」
パフォーマンス調整に関して、それ以上の詳細は発表されていない。LMDhクラス車両は、LMP2車両をベースに開発されるとしており、現行LMP2車両の最小重量は930kgとなっている。2018年12月に公開されたLMH車両の最小重量は1100kgであり、両者の間には大きな隔たりがある。
一方で、2クラスの車両のパワーを等しくすることはそれほど難しくは無い。LMH車両の最大出力は、ハイブリッド・システムを搭載しているかどうかに関わらず750hpと定められている。IMSAの現行最高峰クラスであるDPi車両の出力は600hpを超える程度だが、LMDh車両にエネルギー回生システムが搭載されれば、パワーは底上げされるはずだ。
LMDhのレギュレーション詳細は、3月18日〜22日にセブリングで行なわれるWECとIMSAのダブルヘッダーイベントで発表される予定だ。
2022年からWECに参戦する意向であるプジョーは、3月末までにLMH規定のマシン開発を進めるか、新たに発表されたLMDh規定に切り替えるのかを決定するとしている。
プジョーの親会社であるグループPSAのモータースポーツ部門代表のジャン-マルク・フィノは、2種類のマシンが完全に公平であることが重要だと述べ、パフォーマンス調整でバランスを取るのは不可能だと主張した。
なお今回のWMSCで、WECの2020-2021年シーズンカレンダーが承認された。暫定カレンダーから変更はなく、南アフリカのキャラミでWEC初のレースが開催されることになる。
2020-21 WEC カレンダー
日付 | 開催地 |
---|---|
9月5日 | シルバーストン6時間 |
10月4日 | モンツァ6時間 |
11月1日 | 富士6時間 |
12月5日 | バーレーン8時間 |
2月6日 | キャラミ6時間 |
3月19日 | セブリング1000マイル |
4月24日 | スパ6時間 |
6月12-13日 | ル・マン24時間 |
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