次世代LMP2マシンの導入が2024年に延期。当初の予定より3年長く、計7年使用することに
FIA世界モータースポーツ評議会で、次世代LMP2マシンの導入を1年遅らせ、2024年に延期することが決定。現行マシンを2023年までの計7年使用することになった。
7月8日にFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)が行なわれ、次世代LMP2マシンの導入を1年延期することが承認された。これにより、現行のLMP2マシンが2023年まで使用され、次世代マシンは2024年に導入されることになる。
LMP2シャシーの製造許可は4社(オレカ、ダラーラ、リジェ、マルチマチック)に限定されており、現行マシンは当初、2017年から2020年までの4年間使用される予定だった。
しかしWEC(世界耐久選手権)が2018年シーズンを”スーパーシーズン”とし、ウインターシリーズへと移行したことに伴い、LMP2マシンの使用期間がまず1年延長され、その後2019年10月にさらに1年延長されている。つまり、現行LMP2マシンはWECでは2021-22年シーズン終了まで、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは2022年まで使用される予定となっていたわけだ。
しかし今回さらに1年間、次世代LMP2マシンの導入が遅れることになった。その結果、このマシンをベースに作られるLMDhマシンと、実戦投入時期に1年のギャップが生まれることになった。
LMDh車両はWECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権両シリーズのトップクラスに参戦できる車両である。2020年の1月、IMSAの開幕戦デイトナ24時間レース前に発表されたLMDh規定のマシンは、当初は2022年シーズンから導入される予定だった。しかしIMSAは、コロナ禍の影響もありこの新カテゴリーの導入を2023年に遅らせることを決定した。
WECのプロモーターであるフランス西部自動車クラブ(ACO)は、2022年にLMDh車両でWECに参戦し、LMH(ル・マン・ハイパーカー)車両と戦うことは可能だと示唆しているものの、これまでのところLMDhへの参加を表明している4メーカーはいずれも、2023年からのレース参戦を目指していると明らかにしている。ポルシェとアウディは、2023年にWECとIMSAの両方に参加する意向であり、BMWとホンダの北米ブランドであるアキュラは、北米を中心としたプログラムを2023年から行なうことを発表している。
それでも今回発表された次世代LMP2マシンよりも1年早く、LMDhマシンが世界中のサーキットを走り始めることになりそうだ。
なお8日に発行されたWMSCの会報では、LMHとLMDhの性能収束についても次のように言及されている。
『WMSCは今回、LMHとLMDhの性能を収束させるために、技術規則の修正を承認した』
ただその説明や詳細は記載されていない。
なお、今週初めに発表されていた2021年のWECカレンダーの最新の変更も、今回WMSCによって承認された。富士スピードウェイでの開催が見送られたことで、バーレーンでのダブルヘッダーで今シーズンが閉幕する形になる。
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