小林可夢偉、トヨタ勝率9割のホーム富士は”負けられない戦い”「勝たないと来年はビジネスホテル宿泊に……」
トヨタのWECチーム代表と7号車のドライバーを兼務する小林可夢偉が、ホームレースの富士で勝たなければならない理由を明かした。
#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Kamui Kobayashi
写真:: Motorsport.com / Japan
世界耐久選手権(WEC)に参戦するトヨタのチーム代表兼7号車のドライバーを務める小林可夢偉は、ホームの富士6時間レースを前に、勝たなければならない理由を明かした。
WEC富士のFP2を前に行なわれた記者会見に登壇した小林は、まさにこの日が38歳の誕生日。チームからは手荒い祝福を受けたようで、「まだ鼻の中にクリームが残っているので、常にその甘い匂いがしますよ!」と開口一番。
そんな小林にはまず、一時はリードしながらペナルティで2位に終わった前戦オースティンについての質問が飛んだ。
「9番手からスタートしましたが、レースを通してパフォーマンスは良かったですし、安定していました。戦略も良く、レースをリードできました」
そう小林は振り返った。
「黄旗を無視したとしてドライブスルーを受けました。驚きましたが、そう判断されたのだから仕方ありません。もう一度追い上げなければなりませんでしたが、届きませんでした。獲得ポイントを最大化したいと思っていますし、そうできたら素晴らしかったですけどね」
しかし追い上げての価値ある2位獲得により、チャンピオンシップでも7号車の小林とニック・デ・フリーズは2番手に浮上。残り2戦での逆転チャンピオン獲得の見通しも明るくなってきた。
特に、富士は過去10戦でトヨタが9勝をマークしているまさにホームグラウンド。小林個人で見ると6戦3勝2位3回と、驚異のハイアベレージを叩き出している。是が非でもここでランキング首位のポルシェ6号車との差を縮めて最終戦バーレーンに乗り込みたいところだ。
「予選では苦戦を強いられても、決勝で良いレースができていると思います。それはポジティブなことですし、ここでも戦えると思います」
「なんで富士で強いかは正確には分かりません。僕のWECでの初優勝もここ富士で、その2016年はトヨタにとってそれが唯一の勝利でした」
「ここはホームレースですし、多くのファンが僕たちを応援するために来てくれます。そこから力をもらっていると思います」
「ですが競争のレベルは高くなっていると思いますし、ホームでの10勝目を挙げるのは間違いなく難しくなっています」
今季はトヨタとポルシェ、フェラーリが三つ巴の優勝争いを繰り広げており、小林の言う通り確実に争いは熾烈になっている。
だが小林曰く、驚きの理由でチームのモチベーションは高いのだという。
「僕たちは昨年の富士で勝ったので、富士スピードウェイホテルに泊まっているんですが、いつもはビジネスホテルで、そこが狭いんですよ。もし今年のレースに勝てなかったら、来年の富士でまたそこに泊まらなくちゃいけません!」
そう話し、会見会場の爆笑をかっさらった小林。FP1を走った感触も良かったようで、富士でのチーム10勝目を挙げ、来年もホテルのグレードアップを目指すと意気込んだ。
「ドライバーのフィーリングもいいですし、僕は『もしこのレースに勝てなかったら、ビジネスホテルに戻る』って言っています。だからみんなやる気に満ちていると思います!」
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