LMDhクラスの導入は、WECとIMSA”ルール共通化”への第一歩に
IMSAとWECが導入を発表したLMDhクラスは、両シリーズのルール共通化に向けた最初のステップとなる。
写真:: JEP / Motorsport Images
1月24日、FIA世界耐久選手権(WEC)のプロモーターであるACO(フランス西部自動車クラブ)と、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、新たなプロトタイプカテゴリー”LMDh”を導入することを発表した。
LMDhのマシンは、次世代のLMP2マシンをベースに作られ、ハイブリッドKERS(運動エネルギー回生システム)が搭載される。WECでは2021年9月から、IMSAでは2022年1月からLMDhが導入され、IMSAのマシンがル・マン24時間を、WECのマシンがデイトナ24時間を戦うことも可能となる。
しかし、両シリーズの長期的な目標はルールの共通化にあるという。
それが実現する可能性が高いのは、WECの2020-21年シーズンから新たにスタートするLMHクラス最初の5年間が終わった後の2025年になるだろう。
ACOのピエール・フィヨン会長は、motorsport.comに次のように語った。
「同じデザインと同じパフォーマンスを持つカテゴリーを、ひとつにするのが夢だ」
「目標は、水素自動車(2024年にル・マン24時間に導入されるクラス)を加え、最終的にひとつのクラスにすることなんだ」
IMSAプレジデントのジョン・ドゥーナンは、ルール共通化を進めていく意思が双方にあると説明した。
「今日(IMSAとACOの発表)まで、誰もが究極の結果として、ひとつの規格に統一することを望んでいたと思う」
「言うまでもなく、(WECの)ハイパーカーに取り組んでいる人々がいる。そして、我々のルールにも取り組んでいるメーカーがいる。しかし今後数年間をかけて、統合が行なわれる。それは夢が叶うような思いだ」
LMHクラスは、トヨタが開発している純粋なプロトタイプカーと、市販車であるヴァルキリーをベースにしたアストンマーチンのマシンが一緒にレースをすることが可能なカテゴリーだ。
ハイブリッドシステムを搭載するかどうかも選択でき、性能調整(BoP)でパフォーマンスの均等化が図られる予定となっている。
LMDh車両が導入された際にも、BoPにより性能調整が行なわれることになるだろうが、ドゥーナンは最初の段階から「できる限りパフォーマンスを近づける」ことを意図していると述べた。
また、彼はBoPによりLMH車両がIMSAでレースできるようになるかもしれないと説明した。
「我々が今回、公式な提携を結んだと言う事実は、業界にとって正しいことをするという共通のビジョンを持っているということを意味する」
フィヨンもLMH車両がIMSAに参戦できるようになることを望んでいると強調した。一方、LMDhの詳細が確定されるまで決定は行なわれないと話した。LMDhのレギュレーションは、3月の”スーパーセブリング”(IMSA/WECのダブルヘッダー)にて発表される予定だ。
「それを知るには時期尚早だ。そうだろう?」とフィヨンは話した。
「技術的な詳細の発表は、セブリングまで待つ必要がある」
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