ロペス、小林可夢偉のWECチーム代表就任にポジティブ「彼なら、問題なくこなせるはず!」
ホセ・マリア・ロペスは、小林可夢偉がトヨタのWECチーム代表に就任したことは「ポジティブなこと」だが、それによってチームの力学が変わるとは考えていないという。
TOYOTA GAZOO Racingは2022年の体制発表で、小林可夢偉がWEC(世界耐久選手権)のチーム代表に就任してドライバーと兼務していくことを発表した。小林と組むホセ・マリア・ロペスは、この発表をポジティブに捉えているという。
マイク・コンウェイとともにトヨタ7号車に乗る、ロペスと小林は2021年にWEC2連覇を達成。新型ハイパーカー『GR010 HYBRID』でル・マン24時間レースを初優勝した。3人にとっても、待望のル・マン制覇となった。
新体制のチームでは、テクニカルディレクターであるパスカル・バセロンやチームディレクターのロブ・ロイペンが小林の下に就く形となり、TOYOTA GAZOO Racingヨーロッパ(TGR-E)の副会長に就任する中嶋一貴がそれをサポートすることになるだろう。
『Autosport』の取材に応じたロペスは、プジョーが今年からWECに参戦することを踏まえ、今回の変更はトヨタにとって「プラス」だと考えているという。
「これはポジティブなことだと思う。豊富な経験を持ち、おそらく異なる視点、異なる考えを持つドライバーを(代表に)迎えることは、プラスになると思う」
そうロペスは語った。
「僕たちは、その人物がカムイであることをとても嬉しく思っている。なぜなら、僕たちは彼を昔から知っているし、彼がいかにアキオ(豊田章男/トヨタ社長)と親密なのか、いかにこの数年間トヨタと近かったのかを知っているからだ」
「でも、僕たちはみんな、彼を助けるためにそこにいるんだ。僕たちチームメイトも、パスカルも、ロブも、チームの関係者全員がそこにいて、助けて、事態をより良くしていくつもりだ」
中嶋が離脱したトヨタ8号車のドライバーには、新たに平川亮が加わり、セバスチャン・ブエミやブレンドン・ハートレーと組む。
小林が新しいポジションに就くことで、7号車のクルーにアドバンテージが生まれるのかどうか訊かれると、ロペスは「すべてがこれまでと同じ」だと予想している。
「変わらないだろう。カムイはカムイだ」
「ただひとつ違うのは、彼は僕をクビにすることができるってことだよ!」
「ドライビングに影響を与えるかどうかという点に関しては、クルマに乗っている時とそれ以外をいかに切り離すかというところが彼の美点のひとつだ。彼はすべてを簡単に切り分けることができるんだ。だから、彼なら大丈夫だと思う」
「いつか『どちらかに100%コミットしなければならない』と言い出すのは時間の問題だろう。でも今は、問題なく彼はこなせると思う」
「彼がより忙しくなり、人と話すようになり、もちろんやることがたくさんあるのは確かだが、それはいいことだと思うし、チームとしても、より良くなるために彼を助けていくつもりだ」
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