キャデラック、WEC初の表彰台獲得は近い? ポルティマオ戦で「完璧なレースができれば可能」とリン
キャデラックのアレックス・リンは、WECポルティマオ戦で「完璧なレースができれば」参戦後初の表彰台を獲得も可能だと考えている。
今季から世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスに参戦しているキャデラック。WECデビュー戦となった開幕戦セブリング1000マイルでは4位と表彰台を逃したが、ドライバーのアレックス・リン曰く、アルガルヴェ・サーキットで行なわれる第2戦ポルティマオ6時間レースでは、参戦開始後初の表彰台を狙うことも可能だという。
キャデラックは土曜日の予選で8番手グリッドを獲得。キャデラック『Vシリーズ.R LMDh』のステアリングを握ったリチャード・ウェストブルックが、ポールシッターの8号車トヨタ『GR010 HYBRID』から2.411秒差の1分32秒582をマークした。
1台体制のキャデラックの前には、トヨタの2台だけでなく、フェラーリの『499P』勢やプジョー『9X8』の1台、同じLMDhを投入したポルシェ勢が並んでいる。しかしチップ・ガナッシ・レーシングが運営するチームがミスなくマシンを走らせれば、表彰台獲得も可能だとリンは期待しており、LMDh最上位のリザルトに甘んじることはないと強調している。
motorsport.comが現実的な目標を尋ねると、リンは次のように答えた。
「またトップ5だと思う。そして完璧なレース運びなら、表彰台に上がることも可能だ」
「トヨタがベンチマークだと考えているのは、誰もが同じだと思う」
「フェラーリは、特に1周がとても速いマシンでデビューした。しかしレースペースでは、彼らを打ち負かすことも、彼らと一緒に走ることもできると思う」
「フェラーリと一緒に表彰台を狙いたいし、トヨタに近づいてミスを誘うことができれば……それがみんなの目標だ」
#2 Cadillac Racing - Cadillac V-Series.R - Hybrid - Earl Bamber, Alex Lynn, Richard Westbrook
Photo by: Paul Foster
リンとウェストブルックとトリオを組むアール・バンバーは、Vシリーズ.Rは499Pよりもタイヤデグラデーション(性能劣化)の面で勝っていると考えている。
予選前、バンバーはmotorsport.comに対して次のように語っていた。
「ここでテストしたことがなかったことを考えても、フリー走行はほぼ予想通りだった」とバンバーは言う。
「僕らの強みはタイヤのデグラデーションにあると思う。僕らはセブリングでもそうだった」
またリンは、トヨタはドライバーラインナップとチーム体制を維持し、2023年に向けてマシンにアップデートを投入しているものの、追いかけるキャデラックらライバル勢がハイパーカークラスを支配してきたトヨタに接近するのは時間の問題だと考えている。
「追いつくには少し時間がかかるけど、僕らやポルシェ、フェラーリの追いつこうとする仕事ぶりは目覚ましいモノだ」
「レベルアップのためテストに参加している人たちの数や仕事量は、僕のキャリアの中、どのチームの中でも最高だ」
迎え撃つトヨタ7号車のマイク・コンウェイは、競争の激化がマシンパッケージの改善に繋がっていると語っている。
「僕らは常にパフォーマンスを最大化するため、自分たちの”尻尾”を追いかけているようなものだ」
「でもライバルがいることは、助けになると思う。あるセクターやコーナーで彼らの方が速いということが分かったら、その理由を探る必要がある」
「自分たちだけでレースをしていた時は、そういうことは分からなかったかもしれない。それよりも、2台のマシンでの違いという話だった。だから、みんなのレベルが上がるのは間違いない」
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