WEC勇退の中嶋一貴「今回の発表は”大きな変化”の一部」今後は新たな役割でチームをサポートへ?
今季限りでWECのレギュラードライバーを離れることになった中嶋一貴。来季は新たな形でチームをサポートしていくことになりそうだ。
写真:: JEP / Motorsport Images
これまでTOYOTA GAZOO Racingのドライバーとして、WEC(FIA世界耐久選手権)での戦いを牽引してきた中嶋一貴が、今季限りでレギュラードライバーから勇退することになった。
中嶋は、2022年に向けての計画や、日本国内での活動についてはまだ決まっていないと語ったものの、WECに関しては新たな形でチームに関わることになると示唆した。
「もちろん(WECの)レースに出られない寂しさはあります」と、中嶋は語った。
「しかしそれと同時に、僕はすでに未来を見据えています。寂しさもありますが、前向きな気持もあります」
11月3日(水)に行なわれたレギュラードライバー勇退の発表について、中嶋は「大きな変化の一部」だと評した。
その”大きな変化”の中には、トヨタのWECチームで新たな役割を果たすことも含まれるのかという質問に、彼は次のように答えている。
「おそらくイエス。でも現時点では何も言えません。それも選択肢のひとつです」
また、その新しい役割として、若いドライバーの指導やトヨタの開発プログラムに携わる可能性はあるのかという質問に対しては、「あり得る」と答えている。
チームによればWECチームでの中嶋の後任ドライバーは12月に発表されるという。その候補として最も可能性が高いのは、今年2度にわたってWECのテストに参加している平川亮だと考えられている。
WECに参戦しながら、日本国内ではスーパーフォーミュラでの活動も継続してきた中嶋。昨今はパンデミックの影響もあり、2021年は7戦中2戦と、限定的な出場に留まっている。
中嶋は以前motorsport.comの取材に対し、レーシングドライバーとしてスーパーフォーミュラというカテゴリーに参戦し続けることには大きな意義があると語っており、WECへの参戦が無くなれば、また中嶋が国内で活躍する姿を多く見られる可能性もある。
2011年から所属しているTOM'Sで、スーパーフォーミュラへの参戦を続けるのかと訊かれた中嶋は「決まっていませんが、それも計画の一部です」と答えた。
「来年はどうするのか、また、ここ(WEC)で何ができるのか、すべての詳細を詰めようと話し合っているところです」
中嶋は、2018年にフェルナンド・アロンソとセバスチャン・ブエミと共にル・マンで初優勝したことや、ブエミとアンソニー・デビッドソンと戦い、残り3分でストップした2016年のル・マンの”悲劇”を、トヨタでのWECキャリアの中で最も記憶に残る瞬間として挙げている。
「2018年の勝利は最高でしたし、同時に16年に起きたことは、もちろん悲しい出来事でしたが、これがもしかしたら我々を強くし、初勝利に向けての鍵になったのではないかと思っています」と振り返った。
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