プジョー、2022年のル・マン24時間参戦ならず。LMHマシン『9X8』デビューを延期
プジョーは、新型ハイパーカー『9X8』によるWECへの参戦を、ル・マン24時間レース後に延期すると発表した。
写真:: Peugeot Sport
プジョーは、先鋭的な新型ハイパーカー『9X8』のホモロゲーションに向けた仕様確定に時間が必要だという理由で、2022年のFIA世界耐久選手権(WEC)への参戦を、ル・マン24時間レース後に延期すると発表した。
プジョーはこれまで、9X8のデビュー戦の時期について「2022年にかけて」とだけ言及していたが、6月に開催されるル・マン24時間レースが目標のひとつだったことは間違いないだろう。
しかし、WEC側は性能調整を行なう可能性も踏まえ、ル・マン24時間レースの”ぶっつけ参戦”は許可せず。ル・マンに出るためには、3月の開幕戦セブリング1000マイルか、5月初旬の第2戦スパ・フランコルシャン6時間に出場する必要があることを認めていた。
プジョーはすでに開幕戦セブリングには参戦しないことを明らかにしていたが、今回の発表で9X8のレースデビューは、最短でもWEC第4戦(7月10日)のモンツァ6時間になることが決まった。
プジョーのテクニカルディレクターであるオリビエ・ジャンソニーは、今回の決定について、2025年までのホモロゲーションによって開発が事実上凍結される前に「必要なレベルの信頼性を達成するための時間を確保するため」だと説明した。
また彼は、「スパ・フランコルシャンやル・マンでのレースで中断されることなく、我々のチームとリソースをフルに活用してテストセッションを行なうことができるようになる」とも付け加えた。
「ル・マンは、オペレーション面でも信頼性の観点からも、カレンダー上最も難しいレースだ。まずは短いレースから始めて、徐々にチャンピオンシップのスピードを上げていく予定だ」
「市販車と同様、納期を守るか、品質を重視するかを選択しなければならないとき、我々は常に品質を優先させる」
プジョーの発表では、9X8がいつデビューするかは明言されていないが、「夏にレースする」と宣言していることから、第4戦モンツァをターゲットにしていると思われる。今季のWECは全6戦が予定されており、9月の第5戦富士、11月の第6戦バーレーンで幕を閉じる。
2022年のル・マン24時間レースのフルエントリーリストは、2月28日(月)に発表される予定である。
プジョーがエントリーする可能性がなくなり、ハイパーカークラスは2021年と同様、トヨタ『GR010ハイブリッド』の2台、グリッケンハウス『007LMH』の2台、アルピーヌ『A480』1台の最大5台で争われるだろう。
一方で、2023年はプジョーに加え、フェラーリがLMH規定のマシンをWECにデビューさせる予定となっている。またLMDh規定のマシンも参戦できるようになるため、ポルシェやアウディなど多くのメーカーがル・マン24時間レースを盛り上げることになるはずだ。
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