次戦富士ではトヨタの脅威に? プジョー首脳「トラブルさえなければ、速さはある」
プジョーはハイパーカー『9X8』のWECデビュー戦となったモンツァラウンドで、マシンの持つ速さを証明できたことに満足しているようだ。
写真:: JEP / Motorsport Images
イタリアのモンツァで行なわれた2022年のWEC第4戦では、プジョーのハイパーカー『9X8』がついにデビューを果たした。リヤウイングのないマシンということで戦前から注目を集めていた彼らは2台体制で初陣に臨んだが、93号車は序盤にリタイアし、94号車は優勝したアルピーヌから25周遅れでのフィニッシュに。それでもプジョーにとっては、94号車がレース終盤に見せたペースが励みになっているようだ。
プジョー・スポールのLMH(ル・マン・ハイパーカー)プログラムを率いるオリビエ・ジャンソニーは次のように語る。
「最後のスティントを見ると、我々には速さがあるように感じられる」
「最も重要なのは、我々にはしっかりとしたパフォーマンスがあるということを示せたということだ」
「トラブルなく走ることができている時は、速さがあると思う。現行のホモロゲーション規則では、競争力のない状態からスタートすると持ち直すのが本当に難しい。そう考えるとこれは我々にとって大きな救いなのだ」
今回のモンツァ戦でプジョーは、94号者を駆るロイック・デュバルがファステストラップを記録。デュバルの平均ラップタイムは、トヨタら他のハイパーカー勢と比較しても0.5秒差以内に肉薄していた。
ただ94号車にとって痛手だったのは、オーバーヒートの問題を解決するために20分のピットストップを2度強いられたこと。これにより、彼らは総合33位でのフィニッシュに終わった。
ジャンソニーはこのオーバーヒートについて、冷却ダクトにデブリが詰まっていたことが原因だったと説明した。
プジョーは年明けからこれまで、15,000kmにも及ぶ開発テストを実施してきたが、これらのテストは全て単独走行によるもの。「我々はデブリが飛び交う中でトラフィックを処理する方法を学んでいるところだ。これは新しい経験であり、まさにここに学びに来ている理由だ」とジャンソニーは言う。
またジャンソニーは、93号車を襲ったトラブルについては詳細に言及しようとしなかった。彼は「全体的なシステムの問題」が起こったと説明したが、予選の際にミケル・イェンセンがまともなラップタイムを記録できなかったのも、この問題と関連していると説明した。
「予選の段階で既にいくつかの問題が発生しており、それが解決したと思っていたが、結局は部分的にしか解決できていなかった」
「おそらくいくつかの問題が同時に発生したようなので、我々としてはまだ問題の全容を掴めていない」
そう語るジャンソニーだが、93号車にターボブーストに異常が起きていたのは確かだという。ただそれが直接的にトラブルの原因となったのか、何か別の異常が起きた結果のトラブル発生なのかは分かっていないようだ。
とはいえプジョーにとっては、来季のフル参戦に向けて経験を積むことがモンツァでは最も重要なことだったとジャンソニーは強調した。
「我々にとっては大変なレースになったが、我々は学ぶためにここに来た。そして実際に多くのことを学べたと思う」
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