走行写真が公開されたプジョーのハイパーカー『9X8』、年内に本格テスト開始か。果たしてリヤウイングはあるのか?
プジョーの新たなハイパーカー『9X8』は、年内にもサーキットで本格的なテスト走行を行なう可能性が高いようだ。
写真:: Peugeot Sport
2022年からWEC(世界耐久選手権)に参戦予定のプジョーは、7月に革新的なハイパーカー『9X8』を発表したが、先日その走行写真が公開された。これにより、プジョーが年内にも本格的な走行テストを行なう可能性が高まっている。
これに関して、プジョーの広報担当者は次のようにコメントしている。
「我々には多くのテスト計画があります。いつ、どこで行なうかについてはお教えできませんが、開発が始まっていることは確かです」
また、テスト開始が1月になるのかという質問に対してはこう返答した。
「もしくは12月です。12月はまだ日数が残っていますからね」
先述の通り、プジョーは12月11日夜にTwitterを更新し、『9X8』の実車がシェイクダウンを行なっている様子を投稿した(写真参照)。この走行の詳細については明らかにされていないが、試験場で行なわれたこと、ステアリングを握っているのは2022年シーズンを戦う7人のドライバーの内ひとりであることだけは明らかになっている。なお、走行がいつ実施されたかについても非公開となっている。
またプジョーの広報担当は今回の走行写真公開について、プジョーが年内に走行を行なうという目標を達成したことを示すのは重要だったと説明している。
そして今回の走行写真公開で注目されたのは、『9X8』がリヤウイングを装着しているか否かという点だ。
7月の発表会ではリヤウイングのない『9X8』のイメージ画像が公開され、首脳陣も「その特徴(リヤウイング)を無くすことができるほどの空力効率を、我々は達成した」と語っていた。その後のWECのレースで公開されたショーカーやモックアップにおいても、やはりリヤウイングは装着されていなかった。
しかし今回のシェイクダウンの写真を見ると、リヤの両サイドのタイヤハウス付近には明らかに今までにはなかった空力付加物が確認できる。ただリヤ中央部分が見えにくい加工がなされているため、従来のオーソドックスなリヤウイングが付いているのかどうかは断定できない。
両サイドに見える空力パーツについて、これはリヤウイングの一部ではないかと尋ねられた広報担当は「リヤウイングがあるのか、ないのか? その答えは誰もが知りたいことと思います」とコメントするに留めた。
来季からの新規定LMH(ル・マン・ハイパーカー)はルールの自由度が高く、最小ドラッグ(空気抵抗)などのパフォーマンスウインドウの範囲内であればリアウイングを廃することもできる。プジョーは夏の段階で、リヤウイングなしでレースに出場することに自信を見せており、WECプログラムのテクニカルディレクターを務めるオリビエ・ジャンソニーも、根本的な空力特性を全面的に修正する可能性は「ごくわずか」だと述べていた。
またプジョーは現在、WECの2022年シーズンのどこかで『9X8』をデビューさせると宣言しているが、具体的な参戦開始時期は確定していない。これは開発が進む中で、2022年初頭に決定される予定となっている。
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