雪辱を果たせるか? ポルシェ、2024年のル・マン24時間レースに“3台目”のファクトリー963 LMDh投入目指す
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、2024年のル・マン24時間レースに向けて、再び3台の963を投入することを目指している。
ポルシェのファクトリーチームとしてLMDhマシン”963”のプログラムを運営するポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ(PPM)は、2024年のル・マン24時間レースに3台体制で挑むことを目指していると明かした。
ポルシェは100周年記念となった2023年のル・マンに、世界耐久選手権(WEC)を戦う2台の963に加えて、IMSAを戦っていた963の1台を投入。ファクトリーチームは3台体制で臨んだが、アクシデントが続き、レース終盤を待たずして優勝戦線から離脱してしまった。
ポルシェは2023年の雪辱を果たすべく、2024年6月15日から6月16日にかけて決勝レースが行なわれるル・マン24時間レースに向けて、再び追加エントリー申請を行なった。
PPMでマネージングディレクターを務めるジョナサン・ディウグイドは、motorsport.comに対して次のように語った。
「我々はプッシュしている。2023年には3台のマシンを走らせたが、望んでいた結果にはならなかった。しかし3台のマシンが共にサーキットを走る利点は分かったから、それが目標になる」
「我々は3台のマシンで申請していて、それがどうなるか様子を見ることになる」
「もう1台エントリーが認められれば最高だが、どうなるかは我々の手に負えないことだ」
WECのハイパーカークラスに参戦するメーカーは、ル・マンに追加のマシンを投入することが認められてきた。ポルシェは2023年にこのオプションを活用し、ニック・タンディ、フェリペ・ナスル、マシュー・ジャミネのIMSA参戦組をル・マンに参戦させた。
Photo by: JEP / Motorsport Images
#75 Porsche Penske Motorsport Porsche 963 of Felipe Nasr, Mathieu Jaminet, Nick Tandy
しかしディウグイドは、WECにフル参戦するハイパーカーが19台に増えたことで、同クラスの残枠が絞られているため、ポルシェの申請が認められるとは限らないと認め、次のように示唆した。
「エントリー枠を獲得することは、ロジスティクス面を上手くやるよりも難しいだろう」
ル・マンのテストデーの1週間前には、市街地コースで開催されるIMSAデトロイトGPが予定されている。また、ル・マンの2週間後にはIMSAのワトキンスグレン6時間レースが開催される。後者は、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ耐久カップのスパ24時間レースとのバッティングを避けるために1週間前倒しとなった。つまりこれらのレースの合間を縫う形で、ル・マンにマシンを運ばねばならないという難題が立ちはだかっているわけだ。
しかしディウグイドは、2024年のIMSAスケジュールが変更されたとしても、問題なくル・マン用に3台目の963を用意することができると語った。
「2023年ほどの困難はないと思う。我々はそれを実現するために、マシンや部品、そして人材を世界中に展開している」とディウグイドは言う。
「現在、ヨーロッパのワークショップはより安定している。ヨーロッパには3台のマシンと全てのサポート機材があり、パーツの供給体制も日に日に良くなっている」
ル・マンのエントリー受付は2023年12月初旬から開始されており、WECにエントリーする場合は1月15日に締め切られる。全62台のエントリーリストは通常2月末に発表される。
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