WEC Spa-Francorchamps
WECトヨタ、GR010がデビューウィンも”順風満帆”とはいかず。7号車にはブレーキトラブル発生
トヨタGR010のデビュー戦となったWEC開幕戦スパで、勝利を手中にほぼ収めていたトヨタの7号車にブレーキのトラブルが発生。トヨタはホイールロックに対する感度の問題だと説明した。

Gary Watkins
編集: 2021/05/04 10:24
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世界耐久選手権(WEC)のシーズン開幕戦として開催されたスパ6時間レースは、ハイパーカー時代の幕開けとなるレースとなった。TOYOTA GAZOO Racingは新車『GR010 HYBRID』を投入し、8号車が優勝を飾ったが、7号車がブレーキトラブルに見舞われるなど、順風満帆のレースとはならなかった。
レース3分の2を過ぎた頃、小林可夢偉がドライブ中だったトヨタ7号車はターン10(ブリュッセル)のヘアピンでフロントタイヤをロックさせ、オーバーラン。幸いマシンをウォールにぶつけずに済んだものの、グラベルでマシンを止め、オフィシャル車両による救出を待たなければならなかった。
これで優勝戦線から脱落した7号車は、優勝した僚友8号車、アルピーヌ36号車に次ぐ3位でレースを終えた。
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小林はトラブルについて「僕たちはフロントエンドに少し苦労していましたが、それでもペースは良かったんです」と、motorsport.comに語った。
「フロントがロックアップしてしまい、それを解除できませんでした。その理由は分かりません」
TOYOTA GAZOO Racingヨーロッパのテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、この問題について「フロントホイールのロックに関する感度」の問題だと表現。ただ詳しく分析を行なうまで、その詳細は分からないと強調した。
7号車のスタートドライバーを担当したマイク・コンウェイは、3人のドライバーがレース中それぞれブレーキのトラブルに遭遇していたと説明した。
「僕はターン1でロックしてしまったし、ホセ・マリア(ロペス)はGTカー(LM-GTE Proクラスの91号車ポルシェ)と接触し、ドライブスルーペナルティを受けた。今日のクルマは間違いなく運転しづらかった」
「いくつかの問題があったが、これを教訓にして、次はもっと強くならなければならない」
セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーが乗るトヨタ8号車は、ふたつのペナルティを乗り越え、アルピーヌに1分以上の差をつけて優勝した。
8号車は2度目のピットストップの際、ハイパーカーの規定で定められている『給油時に最低35秒間給油ノズルが刺さっていなくてはならない』という規則に違反してしまったため、30秒のタイム加算ペナルティを受けた。さらには、アンセーフリリースにより5秒のタイム加算ペナルティも受けた。
ブエミは「ペナルティがあって、レース中盤には本当に勝てるとは思っていなかった」と振り返った。
「その点は改善しなければいけないが、僕たちドライバーとしては今回ミスがなかった」
バセロンは、GR010のデビューレースがトヨタにとって「全く素晴らしいレースではなかった」と語った。
「我々にとってポジティブなのは、1戦目の最後まで2台のマシンを走らせることができたことだ」
「あまり良くなかったのは、特に序盤のピットストップでいくつかミスをしてしまったことだ。ハイパーカー最初のレースで勝つことは我々にとって重要なことだが、大変な作業だった」
村田久武チーム代表は、今後さらに多くのメーカーが加わり、盛り上がっていくと見られるハイパーカーがファンにとって魅力的なレースになることを願いつつ、GR010の改善を進めていくと語った。
「レースはチームにとって予測のできないドラマチックな展開になりました。ハイパーカーが新たな時代の競争の激しいカテゴリーとなり、世界中のファンの皆様の期待に添えられることを望んでいました。今後も接戦が多くみられる、エキサイティングな展開となることを望んでいます」
「我々はいくつかの難しい問題に直面しましたが、メカニック、エンジニア、またドライバーたちの大変な努力のおかげで、表彰台の中央で耐久レースの新時代を迎えることができました。レースウィーク中も困難な状況が多数ありましたが、チームは決して諦めない姿勢を貫きました。実際に可夢偉は、コースを外れ、グラベルにスタックしてしまった後も、わずか数周でトップ車両を追い抜き、この姿勢を体現してくれました」
「今日のレースは、我々の次世代レーシングハイブリッド技術の力強いスタートになりましたが、引き続きGR010 HYBRIDの改善を続け、学び続けていきます。 今回スパ戦は、決して順風満帆なレースウィークではありませんでしたが、ただ、改善すべき点を浮き彫りにできたので、次戦前、特にル・マン前までにしっかり対応をしていきます」
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