WEC、ル・マンのテストデーを前に性能調整を発表。トヨタ、昨年より車重10kg増

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WEC、ル・マンのテストデーを前に性能調整を発表。トヨタ、昨年より車重10kg増
執筆:
2019/05/22 8:49

WECは、2019年のル・マン24時間レースを前に、新たなEoTを発表。トヨタはより厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

 6月2日(日)に行われるル・マン24時間レースの事前テストを前に、EoT(技術均衡値)の変更が発表された。トヨタTS050 HYBRIDの車両最低重量が2018年よりも10kg重くなるようだ。

 トヨタは昨年10月の富士6時間レースを前に、車両重量の26kgなどを含めた大きなEoT変更に同意し、”WECのため”プライベーターとの差が縮まることを受け入れていた。

 ただこの変更について、TMG(トヨタ・モータースポーツ GmbH)のテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは当時、ル・マンは例外だと語っていた。

 しかしながら、トヨタのアドバンテージを減らす新たな交渉が行われ、合意に至ったようだ。

 昨年のル・マンでは、プライベーター勢で最速だったレベリオン3号車のレースペースはトヨタよりも3秒近く遅いものだった。しかしEoTの変更とプライベーター勢の開発により、このギャップは縮小するだろう。

 5月初めに行われたスパ6時間レースでは、トヨタのプライベーターに対するアドバンテージは1周約0.6秒だった。2018年のレースでは、1.4秒のアドバンテージがあったことを考えると、大幅にその差が縮まっている。なお、スパ・フランコルシャンは1周が約7kmと、ル・マンのサルト・サーキットのおよそ半分の長さだ。

 トヨタの車両最低重量は昨年のル・マンと比べれば10kg増だが、前述の通り富士でのEoT変更により26kg増となっていたため、これまでと比べれば軽くなっていることになる。これは、他のレースよりも1周が長いルマンでは、放出できるハイブリッド・エネルギーが相対的に少なくなる影響を加味したものだと思われる。

 つまり富士や上海、セブリング、スパでは904kgとされていたトヨタTS050 HYBRIDの車両最低重量が、888kgへと変更される。

 対してプライベーターのうち、ターボエンジン搭載車両であるSMPレーシングのBR1は車両最低重量は833kgのまま変わらず。自然吸気エンジンを使うその他のLMP1プライベーター車両は、3月のセブリングと比べて2kg軽くなり、816kgとなっている。昨年のル・マンと比べると、17kg軽くなっていることになる。

 また、トヨタは昨年のル・マンでプライベーター勢より1周長くスティントを走ることができ、燃料補給時間において5秒のアドバンテージを持っていた。

 来月のル・マンで、これらのアドバンテージが保持されるかどうかは、最新のEoTでは明らかにされていない。

 トヨタについては、最大燃料搭載量は昨年同様35.1リットルとなっている。これは、ドライでサルト・サーキットを11周走行できる量だ。一方、プライベーターの1スティントあたりの最大燃料消費量は発表されていない。

 また、燃料給油リストリクターについても、プライベーターについては発表されていない。トヨタは直径19mmのリストリクターを使用する。

 最大燃料流量はプライベーター115kg/h、トヨタは80kg/hと変わらず。ただプライベーターの燃料流量は、昨年のル・マンでは108kg/hであり、8月のシルバーストンで115kg/hに調整されている。

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この記事について

シリーズ Le Mans , WEC
チーム Toyota Motorsport GmbH
執筆者 Gary Watkins
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