TMG村田社長「今度はドライでポルシェと良い戦いをしたい」

WEC富士ではトヨタが1-2フィニッシュを飾った。その勝利についてTMG社長村田が語る。

 10月17日(日)、WEC(世界耐久選手権)第7戦富士ラウンドの決勝が行われ、トヨタが母国での1-2フィニッシュを飾った。

 連日、雨と霧に包まれた富士スピードウェイ。3回行われたプラクティスセッションのうち、まともに走行できたのはフリー走行3回目のみだった。

 予選で7号車トヨタTS050HYBRIDはセッティングをうまく合わせることができず、ペースが良いと思われていた8号車トヨタはトラフィックで苦戦。フリー走行3回目でトップタイムを記録した8号車トヨタは、ポルシェに1秒差つけられてポールポジションを逃した。それでもトヨタは「決勝では勝負できる」と予選後の会見で自信をみせていた。

 その言葉通り、決勝でトヨタはトラックコンディションに悩まされながらもポルシェとのバトルを演じてみせ、最後は赤旗中断でレースが終了したものの1-2フィニッシュを飾った。

 TMG(Toyota Motorsport)社長兼TOYOTA GAZOO Racingチーム代表である村田久武は富士での1-2フィニッシュ達成について、次のように述べた。

「1-2を獲ったいう気持ちではなくて、"獲らせてもらった"という感じですね。自分の手で勝ち獲ったという感覚はないです」

「まず、レースにおいて何か重点を置くほど今回は走れていないです。雨が酷くなったことでポジションがひっくり返り、そのまま赤旗中断になったという展開だったので」

「ただ給油のタイミングとレース終了間際のどこで順位がひっくり返るのかだけは一生懸命に計算していました。7号車に関してはポルシェの1号車とピットインするタイミングが揃ったので、向こうが入ったらうちも入れるという風にピットインのタイミングを伺っていました」

「一方の8号車はひとり旅でした。しかし終盤では8号車にガソリンを入れるかどうか、チームで揉めました。そもそもまだアンソニー(・デビットソン)がドライブしていなかったですし、レースが成立するかどうかもわからなかった。レースがそのまま続行していたらあと1時間20分あったので、とりあえずトラックポジションを優先するというのがトヨタの鉄則でした」

決勝で調子を取り戻した7号車トヨタ

 予選ではアタックタイムに伸び悩み、苦戦した7号車トヨタ。7号車トヨタのクルーである小林可夢偉は予選後に浮かない表情を浮かべ、「セットアップがどんどん悪くなる」と語っていたのが印象的だった。

 しかし決勝ではポルシェに対抗しうるペースを発揮し、レース中盤で一時的に首位となった1号車ポルシェをオーバーテイクするなどして走りで魅せた。

 7号車トヨタが予選で振るわなかった理由について村田は次のように語った。

「何かがおかしかったというよりも、持ち込んでいたトラクションコントロールなどのチューニングが8号車の方が仕上がっていたんです」

「明らかにタイム差があったので8号車のセットアップをコピーして7号車を出しました。これはトラブルではなくて、制御のセットアップでどうにかなる範疇でした」

 レース中盤、7号車トヨタが2度目のピットインを行なった際、ステアリングの交換を行なった。ワイパーが作動しなくなるトラブルに見舞われたためだった。その作業のために1分半ほど長く足止めを食らった。

「ちゃんと解明したわけではないですが、ワイパーが動かなくなっていたので、ステアリングコラムを交換したんです。しかしワイパーのモーターが原因なのか何なのかはわからないです。ハンドルを変えたら元に戻りました」と村田。

「今回は相当水がクルマの中に入り込んでいたので、中で何かが起こっていたんじゃないかなと思います」

ポルシェとのラスト2戦

 悪天候の富士を制したトヨタだが、本来であればドライでポルシェと真っ向勝負を仕掛けるつもりだったという。ポルシェは今シーズンをもってWECから撤退するため、トヨタがポルシェと直接対決できるレースは残り少ない。

「今回(複数の)エアロを持ってきたのもドライだったら効率を上げようと思っていたからです。しかしレースで雨が降ったため、むしろダウンフォースが必要になってきました」

「調子の悪かったニュルのようなシチュエーションになりかけていたので、途中運がないのかなと思っていましたが、最後はむしろ運をもらったと思います」

「これからウチのクルマと相性が良いサーキットが待っているので、今度はドライでポルシェと良い戦いをしたいですし、ポルシェと直接戦えるのも残り2戦なので良い勝負をしたいですね」

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この記事について
シリーズ WEC
記事タイプ 速報ニュース