【WEC】トヨタ"復帰"のラピエール「ル・マン勝利が最大の目標」
3台目であるトヨタTS050ハイブリッド9号車には、ステファン・サラザンと国本雄資、そして、2014年以来にWECトヨタに”戻った”ニコラ・ラピエールが選出された。

今季トヨタは、悲願ル・マン優勝のために第2戦WEC(世界耐久選手権)スパとル・マン24時間レースを3台体制で挑む。3台目であるTOYOTA GAZOO RacingのTS050ハイブリッド9号車には、ベテランドライバーのステファン・サラザンとルーキーの国本雄資、そして2014年以来のWECトヨタ”復帰”となるニコラ・ラピエールが選出された。
ラピエールは2014年シーズンの中盤までトヨタでWECに参戦していたが、レース中に複数回ミスを犯したため、シーズン途中でチームを追われることになった。しかしその後も、LMP2クラスに戦いの場を移し、シグナテック・アルピーヌのマシンで参戦。これまでに2度ル・マンを制した経験を持っている。
そのラピエールに対し、今回の経緯について尋ねた。
「2月にチームからTOYOTA GAZOO Racingの3台目のドライブの打診があった。チームのことは知っているし、みんな顔なじみだし、クルマのことも分かるし、ル・マンもよく知っている。だから、遅いアプローチだったけど引き受けた」
「LMP2ではタイトルリーダーなのでそのままチームに残りたかった。これまで2度ル・マンに勝っているし、去年はシリーズタイトルが獲れたからね。でも、LMP1の魅力には勝てない。ただ、これから先ずっとLMP1を走るかと言えば分からない。今はル・マンで勝つことを最大の目標にしている。そこから先の話はル・マンが終わってからだ」
トヨタでのLMP1クラス参戦経験を持つラピエールは、経験の浅い国本や9号車のメカニックに対して気をかけており、スパ1日目からチームを牽引するような積極性を見せている。ラピエールは1日目の終了後、次のように語った。
「1日目はローダウンフォースのクルマで走ったけど、他の仕様のクルマとそれほどタイムが変わらなかったのでまずまずだ。もちろんまだ完璧なパッケージだとは言えないけれど、レースは何とかなると思う。最大の目標はル・マンに向けて準備することだ。特に国本雄資には多くのドライビング時間を与えてあげたいし、3台目のクルマのメカニックにもトレーニングのための時間が必要だ」
取材/赤井邦彦
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