WEC、2020年導入の新LMP1規則の概要を発表。予算75%減を狙う
WECは、2020年に導入される予定の新LMP1クラスのレギュレーションについて、その概要を発表した。
2020 LMP1 Regulations
ACO
世界耐久選手権(WEC)は、2020年に導入される予定の新しいレギュレーションについて、その方向性を明らかにした。
WECは、2020/21シーズンにLMP1クラスに相当するトップクラスに新しい技術規則を導入する予定だ。このレギュレーションは、11月に確定されることになっている。
LMP1に代わる新しいクラス(名前は未定)では、マシンにそれぞれのメーカーの市販車のイメージを投影することができ、車両を判別しやすくなるという。しかしながら、市販車のデザインは空力よりも”優先”されなければならず、これまで以上にマシンのフロア下でダウンフォースを発生させるように設定されている。
コスト削減も重要なポイントだったが、”近年の”LMP1クラスの予算の4分の1になるという目標以上の、具体的な数字は明かされなかった。ホモロゲーション手続きの一新と、予算が自然に減るような技術規則によってコストが管理されるとのことだ。
また、WEC側は新LMP1クラスのレギュレーションが5年間は固定されると強調しており、メーカーにとっては魅力的であると信じていると説明した。
新LMP1クラスは、ハイブリッドシステムの搭載を継続。マシンのフロントにKERS(MGU-K:運動エネルギー回生システム)を搭載し、4輪駆動となる。燃料を制限することにより、ル・マンでのラップタイムを3分20秒台にすることを目標としているようだ。
”理想的”なエンジン開発競争を生むため、エンジン選択などに制限はないという。一方で、メーカーによって開発されたハイブリッドシステムには共通のECUが装備される上、指定価格で全プライベーターが購入できるようになるようだ。
FIAのジャン・トッド会長は次のように語った。
「2020/21シーズンに向けて発効するWECの新しいレギュレーションは、FIAやACO(フランス西部自動車クラブ)、メーカーやチームの懸命な作業の結果生まれたものだ」
「これにより、長期的で安定した耐久レースのプラットフォームが提供される。将来的なテクノロジーのショーケースとして、費用対効果の高いステージであり続けるだろう」
WECのCEOを務めるジェラルド・ヌブーは、コスト効率が新しいルールにおいての鍵だと付け加えた。
「ACOとFIAによって発表された新しいレギュレーションの方向性は、非常にポジティブなものだ」
「2020年から2024年のレギュレーションは技術的に興味深いだけではなく、持続可能であり、予算がコントロールされていることが鍵となる」
「我々は世界的なメーカーと国際的なチームがWECに加わってくれると自信を持っており、彼らが最高レベルの争いを見せられるような要素を完備していると確信している。そして、もちろんその争いの最高峰はル・マン24時間レースとなる」
またWECはIMSAウェザーテックスポーツカー選手権も、この新ルールの策定に参画していると認めている。
新しいルールについての議論には現在LMP1クラスに参戦する唯一のマニュファクチャラーであるトヨタだけでなく、マクラーレンやアストンマーチン、フェラーリ、フォードが参加していたと考えられている。
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