WEC

WEC、情勢の悪化受けて中東2戦を中止。富士戦後にバルセロナとモンツァでのレースを追加

中東における紛争の継続により、2026年シーズンのWEC開催日程にさらなる変更が加えられることになった。

Rachit Thukral

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公開日時: 2026/07/28 11:02

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写真:: AG Photo - Paglino

 2026年の世界耐久選手権(WEC)はヨーロッパで最終戦を迎え、中東で予定されていたイベントは中止となり、バルセロナとモンツァでの新たなレースに置き換えられることになった。

 WECは9月にオースティンと富士を訪れた後、中東でのレースを実施する予定だった。開幕戦から延期されていたカタールでの1812kmレースは10月24日に開催され、その後、11月7日に例年通りバーレーンでの最終戦が行なわれる予定だった。

 しかし、イランと米国・イスラエルとの間で合意された停戦は今月崩壊し、双方が同地域で攻撃を再開、商船はミサイル攻撃を恐れてホルムズ海峡の航行を避け続けている。この状況は、機材の輸送を海上輸送に大きく依存しているWECにとって特に大きな課題となっている。

 その結果、シリーズ主催者であるFIAとフランス西部自動車クラブ(ACO)は、経済的に収益性の高い中東ラウンドを中止し、中核的なファン層にとって近場のヨーロッパでシーズンを終えることを選択した。 

 改訂されたカレンダーの一環として、WECは今年初めてスペインを訪れ、10月18日にバルセロナ6時間耐久レースを開催する予定だ。これは、中止となったカタール1812kmレースの1週間前の日程となる。

 11月8日にモンツァで6時間耐久レースが開催され、WECの2026年シーズンはイタリアで幕を閉じることになる。これは当初バーレーンでの最終戦が予定されていた週末と同じだ。シーズン最終戦の翌日に行なわれるのが恒例となっているルーキーテストについては、言及されていない。

 モンツァは2021年から2023年の間に3回WECのレースを開催。その後はイモラが​​同選手権のイタリアラウンドの開催地となっている。

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez

Photo by: Alessio Morgese

 FIA WECのフレデリック・ルキアンCEOは、次のように述べている。

「ここ数ヵ月、中東情勢の動向を注視してきた。数週間前までは、カタールとバーレーンでレースを開催できると楽観視していたが、残念ながら現状では代替案に切り替えざるを得なくなった」

 「我々は、シーズン終盤の2ラウンドをバルセロナとモンツァに置き換えることを正式に決定した。メーカー、チーム、そしてFIA世界耐久選手権組織が必要な手配をすべて行なえるようにするためには、物流面から見て、この決定を今行なうことが不可欠だった」

 「このような状況下でのカタールとバーレーンからの理解に心から感謝申し上げる。両サーキットおよびそれぞれの国内連盟とは常に協議を重ねており、中東で築き上げてきた緊密で長年にわたる関係を誇りに思っている。両サーキットはFIA世界耐久選手権において非常に重要かつ確立されたイベントであり、今後も長年にわたってその地位を維持していくだろう」

  重要な点として、バルセロナとモンツァの両レースでは、6時間耐久レースの標準採点システムに基づき、優勝者に最大25ポイントが与えられる。もしカレンダーが変更されていなければ、優勝したマシンはより長いレースで使用されるボーナスポイントシステムの一環として、38ポイントを獲得する資格があったはずだ。

 これにより、各チームがチャンピオンシップ争いで劣勢を挽回することがより困難になるだろう。また、この日程変更は、過去9年間バーレーンで無敗を誇るトヨタにも悪影響を及ぼす可能性が高い。

 ヨーロッパでWECがシーズンを終えるのは、ル・マン24時間レースが2回開催された2018-19年の「スーパーシーズン」以来となる。

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