【WEC】TOYOTA Gazoo Racing参戦会見。ル・マン制覇へ決意

3月31日にモンツァで行われたTOYOTA Gazoo RacingのWEC参戦記者会見では、悲願のル・マン24時間制覇へ向けた決意が溢れていた。

 4月1日から2日間にわたってイタリア・モンツァサーキットで行われるWECプロローグ(合同テスト)を翌日に控え、3月31日、TOYOTA GAZOO RacingのWEC参戦会見及び新車発表会が開かれた。日本から本社取締役でTOYOTA GAZOO Racing Factory社長の嵯峨宏英が来場、TMG(トヨタモータースポーツGmbH)の役員も社長の佐藤俊男以下全員が出席しての決意表明会見になった。ル・マン24時間レース勝利の決意表明である。

 会見の主たる内容は、ル・マンを初めとするWEC全戦に出走するTS050 HYBRIDの2017年型モデルの紹介。車体開発の指揮を執ったTMGのパスカル・バセロン、パワーユニット開発の総責任者村田久武が技術関連の説明をした。

 バセロンによると、車体は2016年モデルを引き継いだモノコック以外は全て新しく開発したもので、新レギュレーションによって抑えられた性能(主として空力)を取り戻すための開発に時間と人力を注ぎ込んだ。新レギュレーションは増加するスピードの抑制を目的にした空力性能の低下が目的で、車体前部の地上高の増加、後部のディフューザー幅の縮小などが主目的。この新レギュレーションでル・マンのラップタイムは3〜4秒低下すると考えられており、その失ったタイムをいかに取り戻すかが空力開発の主眼だった、とバセロンは明かした。同時に以前にも増して安全確保に配慮し、ボディ形状やパーツの配置に気を配ったという。

 パワーユニット開発に関しては、エンジン本体の基本骨格は以前と同様だが、その他の個所は全て新開発。目的は燃焼効率を上げ、熱効率を確保すること。出力的にはすでに十分なであり、効率と信頼性確保に振ったという。ターボチャージャー、MGU(モーター/ジェネレータユニット)なども改良して小型化が計られており、パワーユニット全体の性能向上に繋がっている。リチウムイオン・バッテリーも軽量化がなされ、空力全体の重量バランス調整に寄与している。

 会見の始まる1時間も前に今シーズンの参戦体制がプレスリリースで流されていたのはトヨタのいかなる戦略なのか知る由もないが、そのリリースにはTOYOTA GAZOO Racingの今年のWEC挑戦への姿勢が以前と違ってより積極的なものであることが記されていた。なかでも注目を集めたのはスパ、ル・マンの2戦に限って3台目のTS050 HYBRID投入が決定したこと。そのドライバーに昨年のスーパーフォーミュラ・チャンピオンの国本雄資が選ばれたこともリリースに書かれていた。また、ステファン・サラザン、国本と共に3台目のTS050 HYBRIDを駆るドライバーに、以前トヨタのWECドライバーとして活躍したニコラ・ラピエールが復帰した。

 ドライバーラインアップにはもうひとつ目玉があり、サラザンが3台目に移ったために空いたポジションには、アルゼンチン出身のホセ・マリア・ロペスが加わった。ロペスはWTCCでシトロエンを駆って活躍したドライバーで、2016年のチャンピオン。フォーミュラEにも参戦中である。

 このドライバーラインアップに関して、会見でTMGのロブ・ルーペン副社長は、「国本はテストでの速さが光った。ロペスは経験、速さ共に文句の付けようがない。ラピエールは我々の仲間で実力は実証済み。最近はLMP2クラスでの活躍が秀逸」と、いずれも実力で評価したことを明かした。

 3台目のTS050 HYBRID投入に見るように、今年のTOYOTA GAZOO Racingの目標はル・マン制覇。2012年にWECに参戦以来の悲願は達成されるだろうか?

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この記事について
シリーズ WEC , Le Mans
イベント名 Toyota TS050 Hybrid launch
サブイベント Presentation
チーム Toyota Gazoo Racing
記事タイプ 速報ニュース